2025-03-14 18:21World eye

カナダ、ロシアの「侵略」に対抗 米トランプ政権の姿勢でG7分裂

【シャルルボワ(カナダ)AFP=時事】先進7か国(G7)の外相会合を開催中のカナダは13日、ロシアの「侵略」に対抗し、ウクライナ支援を強化するよう各国に呼びかけた。≪写真はカナダで開催されたG7外相会合に出席した各国外相≫
 これまでおおむね結束してきたG7(米国、英国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本)だが、ドナルド・トランプ米大統領の政権復帰により、その団結が揺らぎつつある。トランプ氏は同盟国にも厳しい貿易関税を課し、ロシアに対して融和的なアプローチを取るなどしており、G7内に分裂が生じている。
 また、トランプ氏は就任以来、カナダを米国の「51番目の州」と揶揄(やゆ)し、嘲笑している。
 議長国としてG7外相会議を開会したカナダのメラニー・ジョリー外相は、冒頭で「ロシアの違法な侵略に直面するウクライナを引き続き支援する方法を見つけたい」「われわれは皆、ウクライナに公正で持続的な平和がもたらされることを望んでいる」と述べた。
 一方、米国のマルコ・ルビオ国務長官はG7諸国に対し、ロシアに「敵対的な」言葉を用いると、ウクライナ紛争終結に向けた米国の外交努力を損なうとして、そうした表現を避けるよう求めている。
 トランプ政権への移行に伴い、米国の公式声明では、それまで使用されていた「ロシアによる侵略」や「侵攻」といった表現が、「ロシア・ウクライナ紛争」に置き換えられている。
 ウクライナは、トランプ政権による軍事支援の一時停止という圧力にさらされる中、11日にサウジアラビアで行われた米国との高官協議で、米国が提示したロシアとの30日間の停戦案を受け入れると表明。ロシアと即時交渉を開始することに同意した。
 一方、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は13日、停戦を基本的に支持する考えを示したが、トランプ氏との協議を望んでいることを示唆した。【翻訳編集AFPBBNews】

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