ウクライナ停戦を議論=ミュンヘン安保会議、14日開幕―独
【ベルリン時事】世界の国防・外交トップらが安全保障について議論するミュンヘン安保会議が14日、ドイツで開幕する。ロシアがウクライナに侵攻を始めてから間もなく3年を迎える中、早期停戦の仲介を目指すトランプ米政権が、どのような道筋を示すか注目されている。
会期は3日間で、100人以上の首脳や国際機関トップらが集う。新政権発足後初の参加となる米国からバンス副大統領とルビオ国務長官、ケロッグ特使(ウクライナ・ロシア担当)が登壇。ウクライナのゼレンスキー大統領も対面参加し、バンス氏らとの会談が予定されている。
ロシアのプーチン政権は招かれていない。ロシアを経済的に支えている中国からは王毅共産党政治局員兼外相が出席し、講演する。
トランプ大統領は安保会議に先立ち、プーチン大統領と早期の交渉開始で合意。ウクライナ、ロシア両国に圧力をかけて双方から譲歩を引き出し、停戦に持ち込む狙いがあるとみられる。欧州各国はウクライナが不利な条件をのませられないか警戒しており、トランプ氏への反発も出そうだ。安保会議のホイスゲン議長は「ウクライナの平和に向けて前進する場となることを願う」と述べている。
インド太平洋・中東情勢も重要議題となる。安保会議に合わせて先進7カ国(G7)外相会合も開かれる予定で、岩屋毅外相が参加する。
安保会議は米欧関係の今後を占う試金石にもなる。トランプ氏は北大西洋条約機構(NATO)加盟各国に対し、国防支出の目安を、現行目標の国内総生産(GDP)比2%から5%へ大幅に引き上げるよう求めており、各国は対応を迫られている。
[時事通信社]
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