2025-01-31 08:44政治

東京圏の転入超過13.6万人=24年、コロナ前水準に―総務省報告

東京圏転入超過数推移

 総務省は31日、住民基本台帳に基づく2024年の人口移動報告を公表した。東京圏(東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県)では、転入者数が転出者数を上回る「転入超過」が13万5843人で、前年から9328人拡大。新型コロナウイルスの感染が拡大する前の19年(14万8783人)の水準に近づいた。
 コロナ禍では地方への転出などで一時的に転入超過が落ち着いたが、経済社会活動の正常化に伴い、22年から3年連続で増加。政府は東京圏の転入超過を27年度に解消する目標を掲げているが、若年層を中心に一極集中の流れは再び強まっている。 
 都道府県別に見ると、東京都の転入超過は前年比1万1000人増の7万9285人。21年は5433人だったが、その後は3年連続で大幅に拡大し、7万~8万人台で推移していたコロナ前の水準に戻った。
 東京以外で転入超過だったのは、多い順に神奈川、埼玉、大阪、千葉、福岡、山梨の6府県。転出超過は40道府県で、滋賀が新たに転出超過に転じた。
 東京圏以外の三大都市圏では、大阪圏(大阪、京都、兵庫、奈良の4府県)が2679人の転入超過で、比較可能な14年以降初めて転出超過から転じた。名古屋圏(愛知、岐阜、三重の3県)は1万8856人の転出超過だった。
 総務省はこの他、各都道府県と国外との移動状況も初めて公表した。国外からの転入者数は全国で計73万5883人、国外への転出者数は37万1615人で、差し引き33万1686人の社会増だった。

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