激闘で生きた団結力=前橋育英、粘り強く頂点に―高校サッカー
互いに譲らぬ激闘は、PK戦に入っても続いた。10人目。前橋育英はGK藤原が2度目のセーブを見せると、柴野が決めて終止符を打った。「PK戦じゃないと勝てないくらい」。山田監督は自嘲気味に振り返ったが、この一年の成長が垣間見えた勝利と言えた。
早々に失点を喫し、流通経大柏に押し込まれた。「0―1は許容範囲」と主将の石井。最少失点でしのいだのが大きく、黒沢の鮮やかな個人技から、柴野が奪った同点ゴールで息を吹き返した。
後半のシュートは1本、延長戦は前後半を通じてゼロ。「我慢して、耐えて、走り抜いて」と監督。圧勝はできないが、接戦を勝ち抜いてきた今年のチームらしい粘り強さを、ここ一番でも発揮した。
昨年6月に高校総体県予選の準決勝で敗退。チームに危機感が生まれ、選手同士で積極的に意見交換するようになったという。「2、3年の壁がなくなり、一つのチームとしてまとまれた」と柴野。この大会へ向けて、覚悟と結束は一段と強まった。
「流通経大柏の方が強かった」。試合後、指揮官も選手も口をそろえた。それでも、「苦しい時期を乗り越えてきた団結力は、相手より強かったから勝てたと思う」と石井。勝負の奥深さと面白みを教えてくれた高校日本一だった。
[時事通信社]
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