帰ってきた赤黒ジャージー=京都工学院、大勝発進―高校ラグビー
高校ラグビーで数々のドラマをつくった赤黒ジャージーが帰ってきた。伏見工から校名変更後、初の花園となった京都工学院が聖光学院に112―0で大勝。過去4度優勝の伝統校が躍動した。
試合前は円陣を組んで部歌を合唱。FB広川主将は「緊張よりも憧れの舞台でラグビーをできる喜びが勝った。誰もが知るジャージーを花園で着られることは素晴らしい」。注目が集まる一戦でも、楽しむ余裕があった。
体格差を生かして前へ前へと進んだ。モールで押し込んだり、バックス展開で抜け出したりと攻撃のバリエーションも豊か。選手を大幅に入れ替えた後半は前半を上回る57得点を挙げ、大島監督は「誰が出てもしっかり戦えるようになっている」と実感を込めて言った。
1980年度に初優勝に導いた山口良治総監督は、スタンドで見守った。試合中には笑顔も見せ、「胸の校名は変わったが、新しい歴史を引き継いでくれている」としみじみ言う。花園での戦いはまだ始まったばかり。広川は「1回戦を勝つだけでは山口先生は満足しない。それ以上を目指す」と誓った。
[時事通信社]
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