2024-11-24 18:54スポーツ

完敗にもすがすがしく=張本智、成長実感の一年―卓球ファイナルズ

優勝した王楚欽(左)と健闘をたたえ合う張本智和=24日、北九州市立総合体育館

 よもやのストレート負けにも、張本智はすがすがしい表情を浮かべた。男子シングルス決勝で世界ランキング1位の王楚欽に屈し、「文字通りの完敗」と受け入れた。
 幕開けは10連続失点。第2ゲームからバックハンドのサービスを使い、左右に振るブロックなどで流れを変えようとした。ところがコースを突かれ、打ち合いも劣勢。「いいところが一つもなかった」と振り返った。
 優勝は逃したが、成長の実感はある。パリ五輪でメダルなしの失意を味わった際、母から「どうせなら楽しんで」と声をかけられた。後悔のない選択を求め、迷ったら打つという決断は攻撃の成長にも。「勝って喜び、負けて悲しんで練習しよう」と前向きになれた。
 世界ランク2位を含め中国勢2人を破っての準優勝。10月のアジア選手権では50年ぶり頂点に立った。「全力で取り組んで成長できた一年」と汗を拭い、「これが一生続いていく」。まだ21歳のエースは、向上心にあふれている。
[時事通信社]

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