事件直前、警察に相談=23歳男、アプリ削除も再び応募―東京・三鷹の強盗未遂事件・警視庁
東京都三鷹市の住宅に複数の男が押し入った事件で、強盗未遂容疑などで逮捕された私立大4年の佐円昌紀容疑者(23)が、事件直前に地元の警察署を訪れ、「闇バイトに応募し、脅された」という趣旨の相談をしていたことが6日、捜査関係者への取材で分かった。
佐円容疑者は相談後、別の闇バイトに応募したといい、警視庁は金に困窮していたとみて詳しい経緯を調べる。
捜査関係者によると、佐円容疑者は事件2日前の10月28日、母親と共に自宅がある京都市内の警察署を訪問し、「闇バイトに応募し、身分証の画像を送ってしまった」と相談した。
秘匿性の高いアプリ「テレグラム」でやりとりをした人物から特殊詐欺への加担を指示されたため、受信を拒否すると別のアカウントからメッセージが来たと説明。「『逃げられないぞ』と脅され、怖くなった」などと話したという。
京都府警は犯罪に加わらないよう同容疑者に指導し、テレグラムをスマートフォンから削除させた。さらに保護対策に必要な協力を求めたが、同容疑者は「必要ない」と断ったという。
佐円容疑者は10月30日夜、三鷹市の事件に関与したとして東京都内の交番に出頭し、警視庁に逮捕された。京都府警に相談後、金欲しさに再び、別の闇バイトに応募したとみられる。
事件は同日午前1時ごろ発生。三鷹市大沢の戸建て住宅に複数の男が押し入り、住人の70代男性に暴行を加えたが、抵抗され、何も取らずに逃走した。男性や60代の妻、30代の娘にけがはなかった。
[時事通信社]
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