米大統領選、開票進む=「女性初」か、返り咲きか―大接戦、激戦7州に命運
【ワシントン時事】米大統領選は東部時間5日夜(日本時間6日午前)、投票が締め切られ、順次開票が始まった。勝てば女性初の米大統領となる民主党のカマラ・ハリス副大統領(60)と、2度の暗殺未遂を逃れ、返り咲きを狙う共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)の対決。まれに見る大接戦を展開した2人が、審判を迎えた。
米メディアの開票速報によると、ハリス氏は東部バーモント州、トランプ氏は中西部インディアナ、南部ケンタッキー、同ウェストバージニアの各州で勝利を確実にした。
米フロリダ大の集計によると、郵便を含む期日前投票者数は約8400万人に上った。開票作業に時間を要し、大勢判明には数日かかる可能性もある。
大統領選は、全米50州と首都ワシントンに割り当てられた計538人の選挙人の過半数(270人)を競う。命運を握るのは南部ノースカロライナや西部アリゾナなど七つの激戦州。とりわけ「ラストベルト(さび付いた工業地帯)」に位置し、選挙人の数が19人と最多の東部ペンシルベニア州が最大の激戦地となった。
ハリス氏は再選を断念したバイデン大統領の後を継ぎ、7月下旬に急きょ参戦した。3カ月余りの短期戦で「新たな世代の指導者になる」と約束し、政治的分断からの脱却を強調。未来志向のメッセージで女性や若者を活気づけた。
一方、トランプ氏は「4年前より生活は良くなったか」を合言葉に、バイデン政権下のインフレや不法移民の急増を鋭く批判。人種的少数派ら新たな層に支持を広げたが、終盤には政敵の粛清を示唆するなど「舌禍」も目立った。
[時事通信社]
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