トランプ氏支持者を「ごみ」呼ばわり?=バイデン氏失言か、共和反発―米大統領選
【ワシントン時事】バイデン米大統領が29日、トランプ前大統領の支持者を「ごみ」と呼んだような場面があり、物議を醸している。バイデン氏の発言は、トランプ氏を応援するコメディアンが先に米領プエルトリコを「ごみの島」とあざけったことに反論する趣旨だったが、共和党は猛反発。大統領選が1週間後に迫る中、ハリス副大統領の選挙戦に影響する可能性もある。
バイデン氏は選挙関連のオンライン会合で、コメディアンの発言に言及。映像によると「プエルトリコ人は善良で高潔な人々だ。唯一、私に浮かんで見えるごみは、トランプ氏のサポーターズ(支持者たち)だ」と述べた。ただ、「サポーターズ」が「支持者の」という意味であれば、文脈からコメディアンによる差別的発言を厳しく非難したようにも解釈できる言い回しだった。
バイデン氏はその後、X(旧ツイッター)で「トランプ氏の支持者による憎しみに満ちた表現をごみと呼んだ」と釈明した。これに対しトランプ氏は、SNSで「国民を愛していなければ、国を率いることはできない」と糾弾。共和党のバンス副大統領候補も「国の半分を攻撃した。言い訳はできない」と断じた。
民主党は「ごみの島」発言を問題視し、トランプ氏や同氏周辺に対する格好の攻撃材料としていた。リベラル系メディアもこの問題を連日報じ、トランプ氏に不利になりかねないと伝えていたが、バイデン氏の不明瞭な発言が「ブーメラン」になる可能性もある。選挙戦の最終盤で、両陣営によるネガティブキャンペーンの加速が浮き彫りとなっている。
[時事通信社]
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