2024-10-18 18:34World eye

カナダの海洋保護計画、世界のモデルを目指す

【ポートハーディ(カナダ)AFP=時事】上空から見ると、カナダの最新の海洋保護区(MPA)は、太平洋の青い海に緑の森が浮かぶ一見シンプルなものだ。≪写真は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州ポートハーディの北にる、バンクーバー島北部のグレートベア海の島々と水路≫
 しかし、バンクーバー島沖のグレートベア海と呼ばれる海域の水面下には、非常に豊かな生物多様性が広がっており、「北のガラパゴス」とも称されている。このエリアは、他の場所で海洋生物を保護するためのモデルとしても役立つかもしれない。
 連邦政府は7月、ギリシャとほぼ同じ面積のエリアを海洋保護区に指定するという、前例のない措置を講じた。これまでの保護区はずっと小規模だった。
 数年にわたる協議の結果取られたこの措置は、海洋生物を多岐にわたる有害な活動から保護し、再生と繁栄を促す包括的保護モデルの先行事例となることを目的としている。
 重要なのは、協議に新しい協力の形があったことだ。
 政府に加えて、漁業業界の代表者や地域の資源に依存する先住民コミュニティーも協力し、さまざまな利害関係を調整する保護スキームを作り上げた。
 2022年にカナダ・モントリオールで開催された国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、2030年までに海の30%を保護する合意がなされたが、保護区の規模についての明確な定義はなかった。カナダのモデルはこの不確かさを解消することを目指している。【翻訳編集AFPBBNews】

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