不法移民が「悪い遺伝子」持ち込み トランプ氏
【ワシントンAFP=時事】米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ前大統領は7日、不法移民が「悪い遺伝子」を持ち込んでいると主張し、不法移民が米国の血を汚しているとする扇動的な持論を改めて展開した。≪写真はドナルド・トランプ前米大統領≫
トランプ氏は保守派のラジオ番組ホストのヒュー・ヒューウィット氏によるインタビューで、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領を批判。移民に関する政府統計に言及し、殺人罪で有罪判決を受けながら連邦政府の施設に収容されずに野放しになっている移民が国内には多数いると主張。
「殺人犯というのは、遺伝子に原因がある。今のわが国にはたくさんの悪い遺伝子が入り込んでいる」と述べた。
トランプ氏の発言を受け、ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官は「こうした表現は憎悪に満ち、許し難く、不適切だ。わが国ではあってはならない」と批判した。
トランプ氏は、移民・関税執行局(ICE)が9月に公表した統計について誤解している。同統計は、数十年分の期間を対象としたもので、数値にはトランプ政権時代のものも含まれている。また、ICE以外の施設に収容された移民の数は含まれていない。
主にメキシコ国境からの不法移民問題は大統領選で主要な争点の一つとなっており、世論調査では移民政策はハリス氏にとって大きな弱点となっている。
トランプ氏は先月行われた選挙集会で、不法移民は「レイプ、略奪、窃盗、殺人」を行う「動物」であり、「家のキッチンに入って来て皆さんの喉を切り裂くような連中だ」と主張。ハイチ移民が地元住民のペットを食べているとの虚偽の主張も繰り返している。
昨年12月には、不法移民が米国の血を汚しているとする扇動的な発言を行い、ナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラーを想起させると批判を浴びた。【翻訳編集AFPBBNews】
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