2024-10-03 18:41

「裏金議員」選挙区で一本化要請=立民代表、維・共・国に

 立憲民主党の野田佳彦代表は3日、次期衆院選(15日公示、27日投開票)での連携を目指し、日本維新の会の馬場伸幸代表、共産党の田村智子委員長、国民民主党の玉木雄一郎代表と国会内で相次いで会談した。野田氏は自民党派閥裏金事件の関係議員がいる小選挙区で、野党候補を一本化するよう提案。ただ、各党には党勢拡大をにらんだ思惑の違いがあり、一本化が進むかどうかは不透明だ。
 現時点で、裏金関係議員の選挙区は全289小選挙区のうち45カ所。その中で4野党は34選挙区で競合する。
 3党首との会談で、野田氏は「裏金政治との決別が大きな争点だ。裏金議員の選挙区で、野党が可能な限り力を合わせる努力をするべきではないか」などと協力を求めた。
 これに対し、馬場氏は今後、事件に関係した議員の選挙区で新たに候補を立てる場合、事前に立民と協議する意向を表明。ただ、既に擁立した候補者の取り下げには応じない方針だ。
 田村氏は記者団に「(連携が)裏金議員(の選挙区)だけでということでは難しい」と難色を示した。玉木氏も野田氏に、一本化協議の前提として連合の推薦を得た国民候補の選挙区に立民が独自候補を立てないように改めて求めた。 
 野田氏が野党候補の一本化を目指すのは、与野党一騎打ちの構図に持ち込み、政権批判票の受け皿をつくるためだ。しかし、維新は次期衆院選で野党第1党を目指しており、安易な妥協は党勢拡大の足かせになるとの懸念がある。
 共産は選挙協力には、連立政権構想などの合意が必要との立場を崩していない。国民も安全保障や憲法、原発など基本政策での合意がなければ、「野合」とのそしりを免れず、全国的な候補者調整に応じるのは難しいとの立場だ。
 衆院選公示の15日が迫り、立民重鎮は「時間がないから、そう簡単にはいかない」と漏らす。共産幹部は「維新が取り下げないなら、わが党も応じる必要はない」と語った。
[時事通信社]

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