新首相にバルニエ元外相=政治空白、2カ月で幕―仏
【パリ時事】フランスのマクロン大統領は5日、7月の総選挙後に人選が難航していた新首相に、外相や欧州連合(EU)の要職を歴任した中道右派・共和党のミシェル・バルニエ氏(73)を任命し、組閣を指示した。左派、中道、極右の3陣営が対立する現在の下院で、最多の支持を得られると判断した。アタル内閣の総辞職から続く政治空白は約2カ月で幕を閉じる。
総選挙で下院の過半数を制した陣営はなく、マクロン氏は当初、大連立内閣の樹立へ幅広い勢力の結集を呼び掛けた。しかし、左派が独自の首相候補を擁立するなど不調に終わり、マクロン氏の中道連合と共和党がバルニエ氏を支える選択肢が浮上した。
マクロン氏は左派のカズヌーブ元首相(61)や右派のベルトラン元保健相(59)の起用も一時検討。いずれも少数内閣は必至だが、バルニエ氏なら就任直後に下院で不信任案が可決されるリスクが比較的小さいとみられており、任命の決め手となった可能性がある。
一方、総選挙で最多議席を獲得した左派連合の主要政党「不屈のフランス」を束ねるメランション氏は「国民が許すとは思えない」とバルニエ氏の任命に反発。7日に行う抗議デモへの参加を支持者らに呼び掛けた。
[時事通信社]
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