イスラエル首相「ハマスが合意拒否」=ガザ停戦交渉、未解決の問題多く
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、イスラエルのネタニヤフ首相は4日、「(イスラム組織)ハマスはすべての点で(合意を)拒否している。私はそれが変わることを期待する」と述べ、交渉停滞の原因はハマス側にあると批判した。これに対し、ハマス側はネタニヤフ氏が「攻撃継続のため交渉を利用している」と指摘。双方は非難の応酬を続けており、交渉の早期妥結は依然厳しい状況だ。
外国メディア向けの記者会見を開いたネタニヤフ氏は「われわれは交渉を始められる分野を見つけようと努力しているが、彼ら(ハマス)はそれを拒否する。話すことは何もないと言っている」と主張した。
また、ネタニヤフ氏は「残る人質の解放には(ハマスへの)圧力が必要だ」と強調。ガザの対エジプト境界地帯「フィラデルフィ回廊」へのイスラエル軍駐留継続について、「人質解放実現のため同回廊を掌握する必要がある」と語り、軍駐留は譲れないと改めて訴えた。
ネタニヤフ氏は、回廊の問題以外にも争点が残っていると指摘。人質解放の見返りにイスラエルがどのくらいのパレスチナの囚人を釈放するかや、イスラエルが特定の囚人の釈放を拒否できるのかなど、「すべて未解決だ」とした。
イスラエルとハマスの双方に譲歩を求める仲介国の米国は「最終提案」を準備中とされ、ロイター通信によると、米当局者は、来週またはそれ以前にも提示される可能性があると語った。だが、ハマスは5日声明を出し、新たな提案は必要なく、交渉ではイスラエル側に圧力をかけるべきだと主張。「ネタニヤフのわなや策略にはかからない」と警戒心をあらわにした。
[時事通信社]
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