南ア前大統領の娘、一夫多妻制エスワティニの国王と婚約
【ロバンバ(エスワティニ)AFP=時事】南アフリカのジェイコブ・ズマ前大統領(82)の娘、ノムセボさん(21)が2日、エスワティニ(旧スワジランド)で国王ムスワティ3世(56)の新しい花嫁を選ぶ伝統的な儀式「リード・ダンス」に参加し、婚約を確定させた。≪写真は、エスワティニのロバンバで開催された伝統儀式「リード・ダンス」の会場に到着した国王ムスワティ3世〈中央〉と南アフリカの民族集団ズールーのミスズールー・カ・ズウェリティニ王〈左〉≫
毎年恒例のリード・ダンスは、首都ムババーネの南東23キロに位置するロバンバにある王家の村ルジジニで開催された。女性と少女5000人が参加し、ムスワティ3世の前で踊りを披露した。
数日間にわたって行われるリード・ダンスは、ムスワティ3世が新しい妻を選ぶ場ともなっている。ムスワティ3世にはすでに少なくとも14人の妻がおり、中には未成年の時に選ばれた女性もいる。また、少なくとも25人の子どもがいる。
ムスワティ3世の兄弟は先週、ノムセボさんが国王の婚約者または側室を意味する「liphovela」としてリードダンスに参加すると述べていた。
ノムセボさんは2日夜に行われた儀式にも参加し、数千人の女性や少女と共に、ムスワティ3世や伝統衣装を着た男性たちの前で踊った。女性と少女はカラフルな伝統衣装を身にまとい、模造刀や盾を持つ人もいた。
ノムセボさんの父ズマ氏も一夫多妻の伝統に従って複数の妻を持ち、子どもは少なくとも20人いる。ズマ氏は2018年、汚職疑惑に対する世論の厳しい批判を受け、南ア大統領辞任に追い込まれた。
ムスワティ3世は1986年に即位。国民の6割近くが1日1ドル90セント(約280円)の国際貧困ライン未満で生活する絶対的貧困層であるにもかかわらず、ぜいたくな暮らしを送り批判されている。【翻訳編集AFPBBNews】
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