外国人嫌悪で南アのミスコン辞退、ナイジェリアで再挑戦の大学生
【ラゴス(ナイジェリア)AFP=時事】【8月28日 AFP】南アフリカで激しい外国人嫌悪と中傷によってミスコンテストの出場辞退を余儀なくされた女性が今週、ミス・ユニバースのナイジェリア代表に選ばれるかもしれない。≪写真は、ミス・ユニバースのナイジェリア代表選考会に出場することになったチディマ・アデッチーナさん≫
大学で法学を学ぶチディマ・アデッチーナさん(23)は、南アフリカの最大都市ヨハネスブルク郊外のソウェトで、ナイジェリア人の父のもとに生まれた。
だが、アデッチーナさんがミスコンテストに出場すると、インターネットを中心に反外国人感情が露呈。閣僚さえもが騒動に加わり、アデッチーナさんの母親が素性を偽った可能性があるとする政府調査の結果まで発表された。アデッチーナさんは「家族の安全のため」に辞退することになった。
そうした中、ミス・ユニバースのナイジェリア代表選考会の主催者が救いの手を差し伸べた。
ミス・ユニバース・ナイジェリア創設者のガイ・マレーブルース氏はAFPに対し、「世界は人種差別に満ちあふれている」「私たちは互いに争うべきではない。私はアフリカ、黒い大陸の団結を望んでいる」と語った。
女王の座を競う24人の女性たちも、新しい「姉妹」を大いに歓迎している。
カナダとナイジェリアの二重国籍を持つチオマ・オグボンナさん(27)は、カナダでは二重国籍であるがために差別されることは考えられないとし、「南アフリカの人々は、私たちが皆、人間であることを理解しなければならない」と語る。二重国籍を持つ点ではアデッチーナさんと同じだ。
主要都市ラゴスのホテルで取材に応じたアデッチーナさんは、「これまでとてもつらかった」と言う。それでも「南アフリカ人であり、ナイジェリア人であることを誇りに思っている」と胸を張った。
コンテストでは東部タラバ州の代表となるため、残された短い時間で現地の習慣を学ぶ必要があるという。【翻訳編集AFPBBNews】
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