東京株、過去最大3217円高=暴落から一転、不安定相場続く
6日の東京株式市場で、日経平均株価は前日に史上最大の下落幅を記録した反動から大幅上昇した。幅広い銘柄に買い戻しが入り、終値は前日比3217円04銭高の3万4675円46銭。1990年10月の2676円55銭を上回り、過去最大の上げ幅となった。
5日の終値は4451円28銭安と暴落、87年10月の「ブラックマンデー」を受けた下落を超える歴史的な下げ幅を記録したが、6日は一転して急反発。不安定な相場が続いている。
この日の東京市場では、朝から前日の「ショック売り」(中堅証券)に対する買い戻しの動きが優勢となり、寄り付き直後は買い注文が売り注文を大幅に上回り、多くの銘柄で値が付かない状態となった。日経平均先物などの売買を一時停止する「サーキット・ブレーカー」も2日連続で発動された。
世界的な株安の流れを受け、5日は米株市場でも主要3指数が大きく値を下げた。しかし、日本株は「明らかに売られ過ぎ」(別の中堅証券)として、割安とみた投資家からの買い戻しが加速した。
ドル円相場が円安に振れたことも、「企業業績の悪化懸念を後退させた」(銀行系証券)と買い材料となった。この日の東京外国為替市場の円相場は、米国の景気減速懸念が和らいだことで一時1ドル=146円台前半に急落。午後5時現在は145円29~30銭と前日比1円83銭の円安・ドル高だった。
ただ、市場には「(相場の)底固めには数カ月はかかる」(大手証券)との声がある。米国の景気に対する懸念はなお根強く、日銀が継続的な利上げ方針を示す日本との金利差縮小が意識されれば、円高・株安が一段と進む可能性もある。引き続き乱高下を警戒する神経質な展開が続きそうだ。
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