2024-08-04 00:58スポーツ

なでしこ、善戦及ばず=強敵米国苦しめる―サッカー女子〔五輪〕

女子準々決勝で米国に敗れた日本。右から3人目は熊谷=3日、パリ

 過去、1度しか勝てていない宿敵はやはり手ごわかった。なでしこは米国に善戦したが、延長戦で屈した。
 米国はスピードと身体能力を生かした縦に速い攻撃が最大の特長。熊谷主将は「できるだけ失点しないこと。自分たちの守備をまず整えること」とポイントを挙げていた。割り切って相手にボールを持たせた。5―4―1の守備ブロックを形成し、丁寧にスペースを消す。マークの受け渡しもスムーズ。徐々に、米国の最終ラインがボールの出しどころに迷い出す。
 自然とスローペースな試合に持ち込み、パルク・デ・プランス競技場の大部分を占めた米国ファンから「USA」コールが起きる。ときにブーイングに変わった。じらせて前に蹴らせてははね返し、中盤でのほころびを突いて高い位置からのカウンターでゴールに迫った。後半は攻め込む場面が増えたが、決め切れず。逆に延長前半終了間際、ロングボールから一発を浴びた。
 けが人が続出し、ベストメンバーを組めない苦しい状況で結束した。ムードメーカーの高橋は「このチームは本当に全員の力が必要。みんなで(先に)進みたいと、それだけを毎日毎日みんなで言っている」と明かしていた。一丸になって強敵に挑んだ姿は、訴えかけるものがあった。 (時事)
[時事通信社]

女子準々決勝・米国戦の後半、シュートする藤野(左)=3日、パリ
女子準々決勝・米国戦の後半、ボールを出す長谷川(中央)=3日、パリ
女子準々決勝・米国戦の延長前半、先制ゴールを許した日本=3日、パリ

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