「電話番号教えて」が始まり=シダマツ、待望のメダル―バドミントン〔五輪〕
初めて立った五輪の舞台で「シダマツ」が待望のメダルをつかんだ。目標だった優勝には届かなかったが、マレーシアのペアとの3位決定戦を制した。「勝って終われたことがすごくうれしい」と志田は喜び、松山は「試合をするのが怖くて自信がない状態だったけど、ほっとした」と振り返った。
大舞台で躍動した2人の出会いは志田が高校1年、松山が中学3年の時。各地から選手が集まるジュニア日本代表の活動でのことだった。最初は少し話した程度だったが、後日「電話番号を教えてください」と松山が志田にメールを送ったのをきっかけに、やりとりが始まった。自分たちのこと、試合の話などを報告するうちに打ち解けていった。
バドミントンでも2人は気が合った。ともにスピードが武器。「最初に組んだ時もスムーズだった」と志田は振り返る。海外の試合出場に向けペアを決める際も2人に迷いはなかった。こうして秋田出身の志田と福岡出身の松山の「シダマツ」が誕生。2015年ジュニア世界選手権では銅メダルを獲得した。
東京五輪の選考レースで日本女子ダブルスは最激戦区だった。当時の2人はB代表で出場権獲得は厳しい状況。お互いに「私たちはパリ」で一致。持ち味の攻撃を生かすため苦手な守備も徹底的に鍛えた。
五輪にたどり着くまでいくつもの壁にぶつかりながらも、何でも言い合える関係性が強みだった。納得がいくまで話し合い、苦難を乗り越えて成長。銅メダルへとつなげた。 (時事)
[時事通信社]
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