米大統領選、バイデン氏辞退した場合の民主党候補は?
【ワシントンAFP=時事】11月に行われる米大統領選で、まだ可能性はかなり低いものの現職ジョー・バイデン大統領(81)が出馬を辞退した場合について、民主党候補となる可能性の高い人物の名前が挙がっている。≪写真はジョー・バイデン米大統領≫
■カマラ・ハリス副大統領(59)
2021年1月のバイデン政権発足以来、副大統領を務めるカマラ・ハリス氏の名は、バイデン氏に代わる民主党候補の筆頭に上がるのは当然だろう。
ジャマイカ人の父とインド人の母を持つハリス氏は、先駆者としてのキャリアを歩んできた。黒人として、また女性として初めてカリフォルニア州司法長官を務め、その後、南アジア系米国人として初めて連邦上院議員に選出された。副大統領としても女性初、黒人初である。
検察官時代のハリス氏はもっぱらタフだという評判だった。大統領選に出馬した場合、法曹界でのキャリアは犯罪対策や移民問題で有利となるだろう。
ただし、ハリス氏の支持率は低迷しているため、民主党は別の解決策を模索する可能性がある。
■ギャビン・ニューサムカリフォルニア州知事(56)
元サンフランシスコ市長。米国の州で最も人口の多いカリフォルニア州を5年にわたって率いてきた。
共和党の大統領選候補、ドナルド・トランプ前大統領が禁止を推し進めている人工妊娠中絶は、カリフォルニア州ではまったく自由に手術を受けることができる。
これまでのところ、ニューサム氏はバイデン氏を支持しており、先週の大統領選第1回討論会でバイデン氏がトランプ氏を相手に惨敗といえる結果となった後も、自らが交代して出馬する可能性を否定している。
ただし、ニューサム氏は自らが抱く野心もほとんど隠していない。
ここ数か月は国外出張を増やし、自らのキャリアを宣伝する広告を何本も打ち、政治活動委員会に数百万ドルを投資するなど、2028年大統領選に出馬するのではないかという臆測をあおっている。それが今年になってもまったくおかしくはない。
■グレッチェン・ウィットマーミシガン州知事(52)
ウィットマー氏が知事を務めるミシガン州は、11月5日の大統領選で鍵を握る激戦州の一つ。労働者階級の人口が多く、またアフリカ系およびアラブ系米国人の大規模なコミュニティーもある。
トランプ氏を激しく批判するウィトマー氏が最もよく知られているのは、2020年に摘発された極右武装集団による拉致計画の標的だったことだろう。
ただしウィトマー氏は1日、「ジョー・バイデンを候補者として支持できることを誇りに思う」「ドナルド・トランプを倒す戦いにおいて、私は彼を100%支持する」と述べ、自らの出馬の可能性を否定した。
■ジョシュ・シャピロペンシルベニア州知事(51)
昨年初めに州知事に就任したシャピロ氏が率いるペンシルベニア州は、11月の大統領選で最大の「スイングステート(勝利政党が変動しやすい激戦州)」だ。
過去に2回、州司法長官として選出され、2022年11月の州知事選では保守派のライバルに圧勝して当選した。
スピーチの巧みさで知られ、中道派を公言している。
州司法長官時代には、数千人の子どもたちに性的虐待を行ったカトリック司祭らを追及。また米国で社会化している麻薬性鎮痛薬オピオイドの中毒問題で、処方鎮痛剤「オキシコンチン」の製造元である米製薬大手パーデュー・ファーマを起訴した。
■その他
その他、名前が挙がっているのは、イリノイ州のジェイ・プリツカー知事、メリーランド州のウェス・ムーア知事、ケンタッキー州のアンディ・ビシア知事など。
エイミー・クロブシャー上院議員、ピート・ブティジェッジ運輸長官も、2020年大統領選の予備選で、バイデン氏に対抗して出馬したことがある。【翻訳編集AFPBBNews】
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