2024-07-02 18:34World eye

映画監督２人、不同意性交と性的虐待の訴えで拘束仏警察

【パリＡＦＰ＝時事】フランス当局は１日、著名な映画監督のブノワ・ジャコー氏（７７）とジャック・ドワイヨン氏（８０）について、不同意性交と性的虐待の訴えが起こされている事態を受けて身柄を拘束した。≪写真は第、６８回ベルリン国際映画祭に自身の作品『エヴァ』を出品し、会見に臨むブノワ・ジャコー監督≫
　俳優で映画監督でもあるジュディット・ゴドレーシュ氏（５２）は今年に入り、自身が未成年だった頃にジャコー監督から不同意での性交を強要され、ドワイヨン監督からも性的暴行を受けたとして正式に訴えを起こした。２人は共に容疑を否定している。
　ゴドレーシュ氏はジャコー監督について、１９８６年から１９９２年まで「倒錯」的な関係が続き、不健全に「支配」されていたと主張している。８６年当時はまだ１４歳だった。
　他にも、俳優のイジルド・ル・ベスコさん（４１）が、自身が１６歳の時に当時５２歳のジャコー監督との関係が始まり、交際期間の９年間に不同意での性交を強いられたと主張している。
　情報筋によれば、俳優のジュリア・ロワさん（３４）も、ジャコー監督から「暴力を受け、道徳的に束縛される関係が数年間続いた」とし、その間に性的暴行を受けたと訴えている。
　ＡＦＰ記者は１日朝、弁護士を伴ってパリ市内の警察署に出向くジャコー、ドワイヨン両監督の姿を確認している。
　司法筋によれば、両氏は２日夕方まで勾留され、告発者らの前で取り調べを受ける可能性もあるという。
　検察当局は２人の勾留を認めたが、現時点では何の罪も確定しておらず、推定無罪の扱いであることを付け加えた。
　ゴドレーシュ氏はインスタグラムに、２５歳年上のジャコー監督の隣に並ぶ１０代の頃の自分の写真を投稿し、「（問題と対峙するのに）必要な強さが自分にあるかは分からない。でも、強くあってみせる。彼女（幼い頃の自分）のために」と宣言している。
　ゴドレーシュ氏の告発を受け、フランスでは、セクシュアルハラスメント（性的嫌がらせ）に対する告発運動「＃ＭｅＴｏｏ（私も）」が再び勢いづいている。
　同氏が映画業界の監視団体の設立を訴えた後、議会は５月、映画などの文化部門での性暴力やジェンダーに基づく暴力の実態を調査する委員会の創設を決議した。【翻訳編集ＡＦＰＢＢＮｅｗｓ】

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