ウェッブ望遠鏡、最古の銀河確認 ビッグバン後2億9000万年のもの
【ワシントンAFP=時事】米航空宇宙局(NASA)は30日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が、これまで確認されている中で最も古い銀河を発見したと発表した。発見された銀河は、138億年前に宇宙が誕生したビッグバンから2億9000万年後のものとされる。≪写真は、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した、これまで確認されている中で最古の銀河。搭載する近赤外線カメラNIRCamで撮影≫
2022年に稼働を開始したウェッブ宇宙望遠鏡による新たな発見について研究者らは、いわゆる「宇宙の夜明け」を理解する上で「重大な意味」を持つと指摘している。
NASAによると、今回発見されたのは「JADES-GS-z14-0」と呼ばれる銀河で、2023年前半には確認されていたが、その年代を確定するためにさらなる観測を要した。
「JADES-GS-z14-0」は、地球からの距離のわりに明るかったため、研究者らを驚かせた。
遠くの銀河から出た光は、地球に到達する時点で宇宙の膨張によって引き伸ばされるため、スペクトルの赤外線領域で観測する必要がある。ウェッブ宇宙望遠鏡には赤外線カメラが搭載されている。
研究チームは昨年10月と今年1月に行った観測で、「JADES-GS-z14-0」がこれまで最も遠い銀河とされた「JADES-GS-z13-0」よりも古いことを確認した。「JADES-GS-z13-0」は、ビッグバンから3億2000万年後のもの。
また観測データから「JADES-GS-z14-0」は、1600光年の大きさがあることが分かった。研究者らは「この光から、銀河の質量が太陽の数億倍あることが推測される」としている。【翻訳編集AFPBBNews】
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