「だまさない」中古車販売=信頼回復へ新サービス続々
ビッグモーター(BM、東京)の保険金不正請求問題を契機に、透明性のある中古車取引を売りにする新サービスが注目を集めている。元BM幹部の中野優作氏が1月下旬に立ち上げた中古車のインターネット販売会社「バディカ・ダイレクト」(高松市)は、「だまさないからネットで売れる」を掲げ、営業スタッフがオンラインで顧客と商談。創業から2カ月で100台超を販売した。
中野氏はBMに2017年まで勤務。中古車業界では車体価格を安く設定して集客し、補償などのオプション費用を上乗せして高く売る事例が後を絶たないという。バディカ・ダイレクトはスタッフが全員、名前や顔写真などをSNSで公開。担当者の署名が入った車の鑑定書も表示する。中野氏は「顔を出しているからうそをつけない。信頼があれば実物を見なくても安心して買える」と話す。
アラカン(名古屋市)は、車を買う人と売る人が直接取引するネット上のフリーマーケット「カババ」を運営する。同社の査定士が売却希望者の車を精査し、動画や写真と共に車の情報をサイトに掲載。取引が成立すれば、陸送業者が購入者の自宅まで車を届ける。20年7月の創業以降、約3000台を販売し、BMの不正が発覚した昨夏以降は取引が増加傾向にあるという。
自動車ローンや故障の補償などを手掛けるプレミアグループは今年1月、安心して利用できると同社が判断した販売店や整備工場を「あんしんショップ」に認定する事業を始めた。認定企業の利用者には、購入や修理から14日以内に起きた不具合の修理費として最大30万円を補償する。対象企業は約200社で、今後さらに増やしていきたい考えだ。
[時事通信社]
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