WADA会長、ロシアの反ドーピングの取り組みに「非常に懐疑的」
【ローザンヌ(スイス)AFP=時事】世界反ドーピング機関(WADA)のウィトルド・バンカ会長は12日、ロシアスポーツの健全性には「非常に懐疑的」だとしながらも、10年前と比べれば状況は良くなっていることを信じていると話した。≪写真は世界反ドーピング機関の年次シンポジウムでスピーチを行うポーランドのヴィトルト・バンカ大統領≫
スイス・ローザンヌでWADAの年次シンポジウムに出席したバンカ会長は、ロシアについては全アスリートが「検査対象になっているものの、WADAは今も非常に懐疑的だ」とコメントした。
ロシアは国家ぐるみのドーピングを否定しているが、スポーツ省と政府の研究所主導で2014年のソチ冬季五輪に向けて組織的なドーピングが行われていた疑いが持たれ、2019年に国家としての国際スポーツ大会出場を禁止された。国内反ドーピング機関(RUSADA)も、WADAから通知があるまで資格停止の処分を下されている。
それでもバンカ会長は「そうした過去の出来事があるとは言っても、再び似たような事態が起こった場合に備え、うまく対応できるようになっているのは間違いない」と話した。
今夏のパリ五輪に関しては、ロシア選手はウクライナへの軍事侵攻を積極的に支持しないことを条件に、中立の立場で個人競技の出場が認められる。ただし、RUSADAと各国際スポーツ連盟、国際検査機関(ITA)による監視は引き続き行われる。【翻訳編集AFPBBNews】
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