2020.11.16 07:02Nation

最新鋭サイバー対策研究 「ゼロトラスト」、境界なく監視―防衛省

 防衛省は近く、「ゼロトラスト」と呼ばれる最新鋭のサイバーセキュリティー対策の調査・研究を始める。ネットワークの内側と外側にかかわらず、全ての通信アクセスをうたぐってかかる「性悪説」に基づく手法だ。民間事業者に委託する調査の結果を来年3月末までに受け取る。
 現行の防衛省のセキュリティー対策は、ネットワークの内側と外側の境界に「防壁」をつくって不正アクセスを防ぐ「境界型」。攻撃者が一度境界を突破すれば「信用された」とみなされ、内部のネットワークに自由にアクセスできてしまう。
 一方、ゼロトラストでは、境界という概念を取り払い、内部の通信も全て監視し、不正なアクセスを検知する。
 例えば、全てのアクセスに本人確認を求める。また、攻撃者が防衛省の内部ネットワークに侵入して、ある職員になりすましても、この職員が普段アクセスしないフォルダーをクリックすれば人工知能(AI)が「不審な行動」と探知し、再度認証を求めることも考えられる。
 防衛省幹部は「大小さまざまだが、サイバー攻撃は日々受けている」と明かす。中国やロシア、北朝鮮はサイバー攻撃の能力を高めており、対応は急務となっている。
 防衛省はサイバー分野に関する体制も強化する。来年度、陸海空自衛隊のサイバー要員を防衛相直轄の「サイバー防衛隊」として新たに編成する。当初は540人規模だが、さらに増員を図る方針だ。(2020/11/16-07:02)

2020.11.16 07:02Nation

Japan Defense Ministry to Study Advanced Cybersecurity


Japan's Defense Ministry will start soon a survey and research on a "zero trust" cutting-edge cybersecurity model of directing a skeptical look at all accesses to its computer system, informed sources said.
   The ministry plans to receive results of a survey entrusted to a private-sector business by the end of March.
   The ministry currently works to block unauthorized access to its computer network by building a protective wall between the inside and outside of the network.
   A cyberattacker can have free access to the internal network if the protective wall is broken through.
   By contrast, the zero trust security monitors all communications including those conducted internally to check for unauthorized access.

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