連合、21年春闘もベア要求 医療従事者らの処遇改善必要
連合の神津里季生会長は15日の定例記者会見で、2021年春闘で基本給を底上げするベースアップ(ベア)を要求する方針を示した。ベア要求は8年連続。新型コロナウイルス感染拡大で企業業績が悪化する中でも、ベアは不可欠と判断した。ただ、具体的な水準の提示は経済・社会情勢を見極める必要があるとして見送った。
連合は同日、傘下の労働組合が要求を策定する際の基準となる基本構想を公表。この中では、賃上げの必要性について「社会機能を支える(医療従事者などの)エッセンシャルワーカーらの処遇が必ずしもその働きの価値に見合った水準となっていない」と指摘した。
神津会長は「賃上げの流れ、とりわけ格差是正や底支えなどを掲げながら(春闘に)取り組む」と訴えた。
新型コロナの影響について、基本構想では「経済・産業・雇用情勢は厳しさを増しており、賃上げ環境は例年と大きく異なる状況だ」とも指摘。賃上げ実現へ労使交渉は例年以上に厳しいものになりそうだ。
20年春闘の闘争方針では、ベア要求を「2%程度」に設定した。ただ、新型コロナ拡大で景気の先行き懸念が強まり、賃上げ率が落ち込んだ経緯がある。連合は20年春闘の水準も念頭に、傘下の労組と具体的な要求内容を議論する。来月5日の中央討論集会などを経て、12月1日の中央委員会で闘争方針として正式決定する見通しだ。(2020/10/15-19:51)
Japan's Rengo to Demand Pay Scale Hike in 2021 Wage Talks
The Japanese Trade Union Confederation, or Rengo, will demand a pay scale increase for the eighth straight year in 2021 "shunto" spring labor-management wage negotiations, President Rikio Kozu said Thursday.
Rengo concluded that a pay scale hike is indispensable even though corporate earnings are deteriorating due to the coronavirus crisis.
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