コロナ禍の夏、様変わり 花火・祭・墓参、デジタルで
新型コロナウイルスの感染拡大で、夏の風物詩が様変わりしている。中止が相次ぐ花火大会や祭りをデジタルで再現する試みが拡大。仮想現実(VR)用ゴーグルを装着し、自宅に居ながら墓参りができるサービスも登場した。コロナ収束が見通せない中、夏行事の新たな形として定着する可能性がある。
例年100万人近い見物客でごった返す隅田川花火大会。43年目を迎えた7月11日の開催は中止されたが、会場に近い東京スカイツリーの展望台(地上350メートル)では今月末まで、過去の映像を窓ガラスに映し出す「バーチャル花火」を実施している。悪病退治祈願がルーツとされる隅田川花火が360度広がる光景に来場者の評判は上々といい、広報担当者は「来年は通常通りに開催できれば」と願うばかりだ。
祭りで町おこしに取り組む「オマツリジャパン」(東京)は15日、徳島「阿波おどり」や群馬「桐生八木節」など八つの祭りにオンラインで参加できるイベントを開く。主催団体と連携し、ウェブ会議システムを通じて踊りを指導するほか、「お祭り気分」の再現にこだわり地場食材や地酒をネット販売。高齢者や子育て世代に加え、「人混みの苦手な人でも楽しめる」というリモート開催の拡大により、「担い手や資金不足に悩む祭りの存続に役立てるかもしれない」(担当者)と期待を寄せる。
今夏は帰省をあきらめる人が多いが、全国約300社の石材店が加盟する「全国優良石材店の会」(東京)は1日からユニークな「VRお墓参り」のサービスを始めた。各地の加盟店が顧客の指定した墓に出向き、花と線香を供える様子を360度カメラで撮影。映像をゴーグルとともに届ける。料金は2万7500円から。同会は「供養したくてもできない人の思いに応えたい」と話している。(2020/08/08-13:35)
Coronavirus Changing Japanese Summer Traditions
The spread of the novel coronavirus is changing summer traditions in Japan, with new forms of seasonal events emerging thanks to digital technologies.
Fireworks events and summer festivals are increasingly going digital. A service enables users to make a virtual visit to their ancestors' graves.
The 2020 Sumida River Fireworks Festival, slated for July 11, was canceled in the 43rd year of the event, which draws nearly one million visitors annually.
But videos of fireworks in past festivals are projected onto windows of the observatory of the Tokyo Skytree tower, which stands near the venue of the fireworks event.
At the observatory 350 meters above the ground, visitors can see 360-degree views of fireworks in a special service until the end of this month.
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