自民内に辺野古見直しの声 政府・沖縄反対、支持広がらず
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐり、自民党内で見直しを求める声が出ている。計画への疑問や移設先の軍民共用化を図るべきだとの主張だ。しかし、現行計画を推進する政府、計画の撤回を求める沖縄県とも反応は冷ややかで、支持は広がっていない。
菅義偉官房長官は29日の記者会見で、移設計画を見直す可能性を問われ、「ありません」と明確に否定した。ただ、自民内の一部に見直し論がくすぶっている。
石破茂元幹事長は2日の講演で「とにかくこれしかない、進めるということだけが解決策だと思っていない」と強調。「沖縄の理解が得られるよう正面から向かい合いたい」とし、経費や工期の検証が必要と訴えた。
中谷元・元防衛相は3日、沖縄県庁で玉城デニー知事と会談。移設工事への協力を求める一方、「自衛隊との共同使用や軍民共用ができないか可能性を追求したい。沖縄県に理解と納得をいただくよう努力する」と呼び掛けた。
こうした声が上がる背景には、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備計画の撤回がある。政府はコストと期間がかかりすぎることを撤回の理由としたが、辺野古移設計画も同様の事情を抱えているためだ。
ただ、辺野古問題は「小手先」の修正で決着するような状況ではなく、政府と沖縄の対立は深刻だ。防衛省幹部は「検証してどうするのか。他に答えがあるのか」と石破氏を批判。外務省幹部も「日本政府の立場に変更はない」と言い切る。
現行計画を土台にする中谷氏の提案について、玉城氏は記者団に「民間空港となればそれ(今の計画)以上に埋め立てなければいけない」と指摘し、受け入れられないとの認識を示した。「ただのパフォーマンスだ」。玉城氏を支える沖縄県議はこう突き放した。(2020/07/29-20:31)
Calls for Review of Futenma Relocation Plan Rising from LDP
Some lawmakers of Japan's ruling Liberal Democratic Party are calling for a review of a controversial plan to relocate a U.S. military base within the southernmost Japan prefecture of Okinawa.
Some question details of the plan to transfer the U.S. Marine Corps' Futenma air base in a densely populated area of Ginowan in Okinawa to the Henoko coastal area in Nago, also Okinawa, while others suggest a change in the plan to allow the replacement facility in Henoko to be used for both military and civilian purposes.
But such voices from LDP lawmakers have not been welcomed by the central government, which is eager to push ahead with the relocation plan, nor the prefectural government of Okinawa, which has been calling for the cancellation of the relocation plan and wants the Futenma base to be removed from the prefecture.
At a press conference on Wednesday, Chief Cabinet Secretary Yoshihide Suga clearly rejected the possibility of reviewing the relocation plan.
Meanwhile, former LDP Secretary-General Shigeru Ishiba said at a lecture on July 2, "I don't think that proceeding with the existing plan while believing that it is the only option is the only solution."
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