財務次官に太田氏　主税・矢野氏が主計局長

　財務省は１４日、岡本薫明事務次官が退任し、後任に太田充主計局長を充てる人事を発表した。２０日付。主計局長には矢野康治主税局長を起用。税制を企画・立案する主税局のトップが、予算配分を仕切る主計局長に回るのは６年ぶりとなる。
　新型コロナウイルス感染拡大への対策で、２０２０年度予算は過去最大の１６０兆円超に膨張。新体制にはコロナ収束後に財政健全化への取り組みが課題となる。
　太田氏は、主計局長として昨年１０月の消費税率引き上げや新型コロナへの対策に当たった。理財局長在任中には、森友学園への国有地売却をめぐる決裁文書改ざん問題に対応。直接関与しなかったが、文書で厳重注意処分を受けた。
　〔事務次官〕
　太田　充氏（おおた・みつる）東大法卒。８３年大蔵省（現財務省）に入り、理財局長を経て１８年７月主計局長。６０歳。島根県出身。

　〔主計局長〕
　矢野　康治氏（やの・こうじ）一橋大経卒。８５年大蔵省に入り、官房長を経て１９年７月主税局長。５７歳。山口県出身。
　〔財務官〕
　岡村　健司氏（おかむら・けんじ）東大法卒。８５年大蔵省に入り、国際局次長を経て１９年７月国際局長。５８歳。東京都出身。
　〔国税庁長官〕

　可部　哲生氏（かべ・てつお）東大法卒。８５年大蔵省に入り、総括審議官を経て１８年７月理財局長。５７歳。東京都出身。
　〔主税局長〕
　住沢　整氏（すみさわ・ひとし）東大経卒。８８年大蔵省に入り、内閣官房内閣審議官から１８年７月官房審議官。５４歳。青森県出身。
　〔国際局長〕
　神田　真人氏（かんだ・まさと）東大法卒。８７年大蔵省に入り、主計局次長を経て１９年７月総括審議官。５５歳。兵庫県出身。

　〔理財局長〕
　大鹿　行宏氏（おおしか・ゆきひろ）東大経卒。８６年大蔵省に入り、横浜税関長を経て１９年７月財務総合政策研究所長。５７歳。静岡県出身。
　〔関税局長〕
　田島　淳志氏（たじま・あつし）東大法卒。８６年大蔵省に入り、近畿財務局長を経て１９年７月国税庁次長。５７歳。群馬県出身。
　〔総括審議官〕
　阪田　渉氏（さかた・わたる）東大法卒。８８年大蔵省に入り、官房審議官を経て１８年７月主計局次長。５５歳。東京都出身。
　〔財務総合政策研究所長〕
　宮原　隆氏（みやはら・たかし）東大法卒。８６年大蔵省に入り、官房審議官を経て１９年７月国際局次長。５６歳。東京都出身。（2020/07/14-18:16）

Japan's Ministry of Finance said Tuesday that Mitsuru Ota, director-general of its Budget Bureau, will be promoted to vice finance minister, effective Monday.
   Ota, 60, will succeed Shigeaki Okamoto, who will step down from the ministry's top administrative post.
   Ota joined the ministry in 1983 after graduating from the University of Tokyo. He took up the current position in July 2018 after serving in posts including director-general of the Financial Bureau.
   Koji Yano, 57, director-general of the Tax Bureau, will head the Budget Bureau.
   The officials will face the difficult problem of how to achieve fiscal soundness as the country is poised to spend a record 160.3 trillion yen in fiscal 2020 after passing two supplementary budgets to combat the coronavirus crisis.