夏祭り消え、露天商苦境 新型コロナで収入断たれ
新型コロナウイルスの感染拡大で、花火大会や盆踊りなど夏祭りの中止決定が相次いでいる。祭りに欠かせない露天商も書き入れ時の収入を失い、その影響は卸売業者にも及ぶ。
愛知県北部の神社で毎月行われる朝市。岐阜県恵那市の大富重徳さん(55)は5日、息子の邑将さん(21)と共に、たい焼きとかき氷の店を出した。朝市に初めて参加したといい、「3~5月は収入がゼロ。秋祭りの打ち合わせもなく、給付金などでしのいでいる」と話す。
愛知県小商業協同組合によると、加盟する露天商ら約600人のうち、4割近くは大富さんのように祭りを専門にしている。日雇いの仕事などで急場をしのぐ組合員もいるが、浅井克巳前理事長は「高齢者も多く、これを機にやめようという人も出てきた。組合の存続も危うい」と嘆く。
露天商が商品を仕入れる卸売業者も深刻な打撃を受けている。金魚すくい用の「和金」の生産量で全国の約半分を占める奈良県大和郡山市では、4月の売り上げが前年比9割減となった生産者も出た。郡山金魚漁業協同組合の幹部は「金魚すくい用の出荷はゼロに近い。露天商メインの業者は厳しい」と懸念を示した。
キャラクターのお面や綿菓子用の袋、スーパーボールなどを扱う玩具問屋「堀商店」(名古屋市)も4月の売り上げが前年の3割ほどに落ち込んだ。創業は1950年だが、堀貴雄社長は「こんな状況は初めてだ」と話す。
当面は子供向けの夏用マスクなど新たな需要に応えながら、コロナ禍を耐え忍ぶ覚悟だ。個人向けに縁日用玩具を販売するなどし、「祭りの火を絶やさないように頑張りたい」と力を込めた。(2020/06/24-13:32)
Coronavirus Pushes Festival Street Vendors in Japan to Brink
The coronavirus outbreak has caused a host of cancellations of fireworks shows, "bon" dance events and other summer festivals across Japan, pushing festival street vendors and wholesalers to the brink.
On June 5, Shigenori Otomi, a 55-year-old resident of Ena, Gifu Prefecture, central Japan, and his 21-year-old son, Yusuke, opened a food stand selling "taiyaki" fish-shaped pancakes and shaved ice at a morning market in a shrine in Aichi Prefecture, neighboring Gifu. It was the first time for them to open a food stand at the monthly morning market.
"We had no income between March and May," the father said. "No arrangements for autumn festivals have been made, and we barely make ends meet with relief handouts."
According to a cooperative union of commerce for small businesses in Aichi, nearly 40 pct of some 600 member street vendors and others specialize in festivals, like Otomi.
Some members are relying on day jobs to get through the COVID-19 crisis.
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