辺野古移設、高コストでも続行 陸上イージスと対照的―政府
政府は陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」導入計画をコストと時間を理由に停止する一方、同様の問題を抱える米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設は引き続き推進する方針だ。同県内では対応が矛盾しているとして反発が強まっている。
「できることは全て行うとの方針の下、沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす」。安倍晋三首相は23日、沖縄県糸満市で開かれた沖縄全戦没者追悼式に寄せたビデオメッセージで、辺野古移設に触れないまま、基地負担軽減に取り組む姿勢をアピールした。
首相のメッセージについて、玉城デニー知事は記者団に「従来の内容とほぼ同じ」と落胆。「県民の望む形で基地負担軽減を実現してほしい」と述べ、県民の願いは移設中止だと強調した。
玉城氏の要求の背景にあるのは、県内で広がる「政府の対応は一貫性がない」との見方だ。河野太郎防衛相は15日に陸上イージス計画の停止を発表。その理由として、安全性を確保するためのハードウエアの改修に2200億円前後のコストと12年前後の時間がかかるからだと説明した。
一方、政府は昨年12月、辺野古移設の実現には9300億円の工費と12年の工期が必要との見通しを公表した。県の試算だと工費・工期は2兆5500億円と13年に膨らむ。「陸上イージスと同様に相当なコストと期間を要する辺野古移設は断念する」(玉城氏)のが筋というわけだ。
政府は二つを同列に論じられないとの立場を示す。首相は19日、書面での質問に「辺野古移設が唯一の解決策」と回答し、辺野古移設には代替策がないとの見解をにじませた。自民党内からは「コスト青天井の辺野古移設も同じように決断してほしい」(長島昭久衆院議員)との声も出ている。(2020/06/24-07:04)
Japan Stands by Futenma Base Relocation despite High Costs
The deployment of the Aegis Ashore land-based missile defense system in Japan and the U.S. military base relocation plan within Okinawa Prefecture share the same problems of high costs and long construction times.
While planning to suspend the missile shield project, however, the Japanese government is determined to push ahead with the plan to transfer the U.S. Marine Corps' Futenma air base in a congested area of Ginowan, Okinawa, to the Henoko coastal district in Nago, also in the southernmost prefecture.
Okinawa residents are questioning the central government's contradictory stances.
"Under the policy of doing everything we can, we'll do our best to reduce the base-hosting burden of Okinawa," Prime Minister Shinzo Abe said Tuesday in a video message sent to a memorial service in Itoman, Okinawa, to mourn victims of the Battle of Okinawa during World War II. He did not mention the controversial Futenma relocation plan.
Abe's message was "almost the same" as his previous remarks, Okinawa Governor Denny Tamaki told reporters, indicating disappointment.
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