東京五輪「延期でも開催を」 復興への影響懸念―聖火展示続く東北被災地
東日本大震災からの「復興五輪」を理念に掲げていた東京五輪の延期検討に、聖火が「復興の火」として巡回展示されている東北の被災地からは、日程が変わっても開催を望む声や、復興への影響を懸念する声が聞こえた。
岩手県大船渡市の防災観光交流センター「おおふなぽーと」前の広場では23日午前、聖火の展示が始まり、多くの人が集まった。同市の佐藤義則さん(73)は「状況を考えると延期は仕方がない」としつつ、「復興五輪(の理念)は継承されると思うが、1年、2年先となると分からない」と不安をのぞかせた。
一方、同市の主婦佐々木亜樹子さん(37)は「出場できなかったり調整が難しくなったりする選手がいるだろうから、延期した方がいいと思う。復興の状況が変わることはない」と冷静に受け止めた。
24日に聖火が展示される福島市のJR福島駅前にいた高校1年大槻佳笑さん(16)は、「選手の応援を楽しみにしていたのに」とショックを受けた様子。聖火リレーや福島県内で行われる野球・ソフトボールの試合を心待ちにしており、「震災で支援してくれた世界の人たちに見に来てほしいので、延期になったとしても必ず開催してもらいたい」と願った。
21日の展示に多数の人が押し寄せた仙台市のJR仙台駅前。聖火の到着式や展示をテレビでずっと見ていたという同市の女性(82)は、「残念だけど、世界中で感染が広がっているので仕方ない。延期しても、選手と観客が楽しめるような形で開催してほしい」と望んだ。(2020/03/23-12:14)
Tokyo Games Awaited in Tohoku despite Possible Postponement
Residents in the disaster-hit Tohoku northeastern Japan region voiced hopes on Monday that the Tokyo Olympics will take place even if it were to be postponed due to the novel coronavirus pandemic.
The Tokyo Games are dubbed "the Reconstruction Olympics" to showcase the progress of recovery in parts of Tohoku ravaged by the massive earthquake and tsunami in March 2011 and the subsequent nuclear disaster.
The Olympic flame that arrived from Greece is currently on a tour of locations in Iwate, Miyagi and Fukushima, three Tohoku prefectures hit hardest by the disaster, for special displays as "the Flame of Recovery."
The flame was displayed at an open location in Ofunato in Iwate on Monday, after the International Olympic Committee said it will consider a possibility of postponing the sporting event, now slated to start on July 24.
"Considering the situation, I think postponement can't be avoided," said Yoshinori Sato, 73, a resident of the Pacific coastal city.
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