2024.09.13 13:30Nation

被災神社修復へクラファン 返礼品にご神木使ったソーダ―目標額の10倍達成・能登地震

 能登半島地震で鳥居などに被害が出た石川県能登町の酒垂神社が、倒れたご神木から抽出したエキスを使ったソーダなどを返礼品とするクラウドファンディング(CF)を実施したところ、全国から目標額の約10倍の寄付が集まった。担当者は「全国に縁ができた。能登のことを知り、いつか来てほしい」と感謝している。
 酒垂神社は港町の宇出津地区にあり、毎年初夏の「あばれ祭」でみこしを出している。祭りでは各町内会が巨大な灯籠「キリコ」を担いで回り、酒垂神社はその中心的な存在の一つだ。
 しかし地震で神社は傾き、壁がはがれ落ちた。海の近くなどにあった鳥居も倒壊。樹齢約200年のご神木の杉も倒れるなどし、7本が伐採された。宮司の長女加藤藍子さん(34)=神奈川県葉山町=は「自慢だった古里の景色が一変した。当たり前にあったものがなくなり、寂しかった」と振り返る。
 加藤さんは「役目を終えたご神木に感謝し、みんなで分け合いたい」と考え、活用方法を模索した。そんな中、石川県内を拠点とする地域おこし団体から提案を受け、ご神木から抽出した天然香料を使ったソーダなどを作ることに。5月に実際に香料を前にすると、発酵したような濃い木の香りが漂い、「雨の多い海の近くに200年立っていた重みを感じた」と話す。
 鳥居の修復費に充てるため、ご神木を材料にしたお守りやソーダを返礼品にしたCFを4月から始めると、6月下旬の終了までに目標額(100万円)の10倍に当たる約995万円が集まった。寄付するため神社まで訪れた住民もいたという。
 宇出津地区は地震と津波の被害を受けたが、伝統の祭りは今年も7月上旬に無事開かれ、盛り上がった。加藤さんは「町の大事な祭りを守るために、自分にできることをしたい」と語った。(2024/09/13-13:30)

2024.09.13 13:30Nation

Quake-Hit Noto Shrine Crowdfunds with Sacred-Tree Soda


Sakataru Shrine in the town of Noto, heavily damaged by the Jan. 1 Noto Peninsula earthquake, raised 10 times the crowdfunding target figure by offering soda made with the essence of a fallen sacred tree as a return gift.
   "The funding linked the shrine and people across the country. I hope people will know about Noto and visit here someday," an official of the Shinto shrine in the central Japan prefecture of Ishikawa said.
   Sakataru Shrine, located in the Ushitsu portside district, has been a central part of the early summer Yasaka Shrine Festival, also known as Abare Matsuri, providing a "mikoshi" portable shrine.
   But the 7.6-magnitude quake damaged the shrine building, ripping off walls, while the "torii" shrine gate near the sea collapsed. A 200-year-old sacred cedar tree fell down, and seven trees had to be logged.
   "It was sad that the landscape of my beloved hometown was totally changed," said Aiko Kato, 34, the first daughter of the shrine's chief priest.

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