「失われた30年」脱却の正念場 福留全銀協会長インタビュー
全国銀行協会の福留朗裕会長(三井住友銀行頭取)は時事通信のインタビューに応じ、「日本は『失われた30年』から脱却できるかの正念場にいる。次世代にとって幸せな30年となるよう、全力で日本の再成長をお手伝いしたい」と抱負を述べた。日銀の金融政策修正については「長期的には新規投資の利回りや預貸利ざやが改善し、銀行のビジネスにとって非常に良い話だ」と歓迎した。
福留氏は、マイナス金利解除後も当面緩和的な環境が続くとの見方を示した上で「金利が上がれば経済のダイナミズムが復活し、企業活動が活発化する」と指摘。資金の借り入れ方法の見直しなど「総合的な財務アドバイスという銀行本来の業務を会員行全体で改めてしっかりやっていかなければならない」と話した。
日本の再成長に向け、「スタートアップ(新興企業)の支援が重要になる」と強調。起業から新規株式公開(IPO)といった出口まで、事業段階に応じて総合的に支援する仕組みを「各ステークホルダー(利害関係者)と課題を抽出しながら業界を挙げて対策を練っていくべきだ」と語った。
政府が推し進める資産運用立国については「銀行がお客さまに最も近い存在として家計の金融リテラシー向上をサポートしていくことが、貯蓄から投資の好循環を定着させる重要なカギになる」と話した。(2024/04/01-07:01)
INTERVIEW: Japan Close to Breaking Away from "Lost 3 Decades"
Japan is at a crucial moment of whether it can break away from its "lost three decades," Japanese Bankers Association Chairman Akihiro Fukutome has said.
"We will do our best to help the Japanese economy grow again so that there will be a happy 30 years for the next generation," Fukutome, also president of Sumitomo Mitsui Banking Corp., said in a recent interview with Jiji Press.
The lost three decades refer to the period of economic stagnation since the country's asset bubble collapsed in the early 1990s.
Fukutome welcomed the Bank of Japan's termination of its negative interest rate policy last month, saying, "In the long term, yields on new investments and interest margins will improve, a very good development for banks' business."
Financial situations will remain accommodative for the time being even after the BOJ policy change, which marked the first interest rate hike in 17 years, Fukutome predicted.
最新ニュース
-
猪口参院議員宅で火災、1人死亡=夫と娘、連絡取れず―東京・小石川
-
米物価、2.3%上昇に加速=インフレ鈍化足踏み―10月
-
ミャンマー国軍トップの逮捕状請求=ロヒンギャ迫害で―ICC検察官
-
NY株、続伸
-
オリンパス元社長を在宅起訴=違法薬物譲り受け―東京地検
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕