小林製薬、「紅麹」５０社に供給　生産の８割、自主回収相次ぐ

　小林製薬は２４日、健康被害の恐れがあるとして自主回収を決めたサプリメントに含まれる「紅麹（べにこうじ）」を、食品メーカーなど約５０社に供給していたと明らかにした。同社が生産している紅麹のうち、自社製品への使用は２割程度で、約８割は他社に原料として販売していたという。
　同社によると、紅麹は２０１６年から国内の飲料や食品メーカー、酒造会社、台湾企業などに販売。このうち宝酒造は同日、紅麹を使ったスパークリング日本酒の自主回収を発表。紀文食品も「塩辛」の回収に乗り出すなど影響が広がっている。
　小林製薬は２２日、摂取により１３人から腎疾患の症状が出たとして、紅麹を使用した５製品約３０万袋の自主回収を発表したが、卸売先については公表していなかった。
　宝酒造が自主回収を決めたのは、「松竹梅白壁蔵『澪（みお）』ＰＲＥＭＩＵＭ〈ＲＯＳＥ〉」の７５０ミリリットルと３００ミリリットルの計約９万６０００本。１月３０日から販売されていた限定品で、現時点で健康被害は確認されていないという。
　このほか、紀文食品は「国産いか使用いか塩辛」「いか塩辛３Ｐ」、ジェイアール東海高島屋（名古屋市）は和菓子売り場「豆福」で販売した豆菓子などの自主回収をそれぞれホームページ上で公表した。（2024/03/24-19:21）

About 80 pct of the amount of an ingredient in question produced by Kobayashi Pharmaceutical Co. had been supplied to other companies, it was learned on Sunday.
   Kobayashi Pharmaceutical had used the remaining 20 pct in its supplement products, which it decided to recall over fears of health damage.
   The ingredient in question is "beni koji" red fermented rice. On Friday, the company announced the recall of a total of about 300,000 packs of five supplement products containing the ingredient after 13 consumers developed kidney disease symptoms.
   On Sunday, Takara Shuzo Co. said it will recall a total of about 96,000 bottles of sparkling sake products containing the ingredient at the request of Kobayashi Pharmaceutical. The products have been on sale since Jan. 30.