最古のSLがラストラン 2度の引退、災害乗り越え―熊本
営業運転する列車で国内最古の蒸気機関車(SL)がけん引するJR九州の「SL人吉」が23日、最後の運行を終えた。製造から101年を迎えた車体の老朽化に加え、部品や整備士の確保が難しくなり、引退が決まった。ホームや沿線には多くの鉄道ファンや住民が集まり、最後の勇姿を見届けた。
この日は熊本―博多間を往復。午前中の上りではディーゼル機関車が客車3両とSLをけん引し、午後の下りでSLを先頭に約120キロを4時間近くかけて走り抜けた。
博多駅では午後2時前、ホームで記念式典が行われ、同社の福永嘉之鉄道事業本部長が「SLの勇姿を記憶に焼き付けてほしい」とあいさつ。長い汽笛を鳴らすと、ゆっくりと出発した。
午後5時半すぎ、集まった鉄道ファンら約500人の拍手に迎えられて熊本駅に到着し、機関士らに花束が贈られた。役目を終えたSLは「お疲れさまでした」「ありがとう」などの声が上がる中、車両センターへと戻った。
SLは1922(大正11)年に製造された「8620形」の58654号機。形式の数字から「ハチロク」の愛称で長年親しまれた。75年にいったん引退した後、熊本県内を走る観光列車「あそBOY」(88~2005年)やSL人吉(09年~)として2度の復活を果たし、人気を集めた。20年の熊本豪雨により肥薩線が不通となってからは、鹿児島線に舞台を移した。09年の再復活以降で延べ約41万人を乗せた。
24日は沿線住民を招いて八代駅で運行終了式典が開かれる。引退後の車両については、展示を要望する沿線自治体もあり、JR九州は「検討中」としている。(2024/03/23-18:51)
Japan's Oldest Operating Steam Locomotive Makes Last Run
Japan's oldest operating steam locomotive made its last run in the Kyushu southwestern region on Saturday, drawing crowds of train fans and local residents to bid farewell at stations and along the tracks.
The SL Hitoyoshi train with the 101-year-old steam locomotive made a round trip between Kumamoto Station in Kumamoto Prefecture and Hakata Station in Fukuoka Prefecture on the day.
The three-car train was driven by a diesel locomotive from Kumamoto to Hakata in the morning, and the steam locomotive pulled the train on the 120-kilometer return trip for nearly four hours in the afternoon.
A special event was held at Hakata Station before 2 p.m. "We hope you will imprint the majestic SL Hitoyoshi on your memories," Hiroyuki Fukunaga, head of the railway business division of Kyushu Railway Co., or JR Kyushu, said in a speech.
The train arrived back at Kumamoto Station shortly past 5:30 p.m., amid the applause of about 500 fans.
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