上川外相、核物質禁止へ友好国グループ 宇宙平和利用で日米決議案
【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は18日、今月の議長国を務める日本主催で「核軍縮・不拡散」をテーマに閣僚級の公開会合を開いた。議長として出席した上川陽子外相は演説で、兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)の交渉開始機運を高めるため、「フレンズ(友好国)」グループを立ち上げると発表した。
FMCTは、核兵器をこれ以上増やさないことを目的に、高濃縮ウランやプルトニウムなどの生産を禁止する条約。1993年に当時のクリントン米大統領が提案したが、事実上の核保有国パキスタンが反対し、交渉入りできていない。グループには日本を含め、米英仏独伊オーストラリアなど計12カ国が参加する。
会合では、日米欧などがロシアによる核の威嚇や北朝鮮の核・ミサイル開発を非難し、中国の核戦力増強にも懸念を表明した。トーマスグリーンフィールド米国連大使は「中ロそれぞれと前提条件なしで今すぐにでも軍備管理協議に臨む意思がある」と述べた。
トーマスグリーンフィールド氏はまた、軍事的重要性が高まる宇宙空間に関し「核兵器が地球の軌道上に配備されることは、前例がなく危険だ」と強調。日本と共に、67年発効の宇宙条約で定められている宇宙空間への核配備禁止を再確認し、宇宙の平和利用を促す安保理決議案の採択を目指すと明らかにした。(2024/03/19-09:42)
Japan, Others to Promote Fissile Materials Ban Talks
Japan, the United States and 10 other countries will establish a group to spur momentum for an early start of long-delayed negotiations on a proposed fissile material cut-off treaty, Japanese Foreign Minister Yoko Kamikawa said Monday.
The "FMCT Friends" is "a cross regional group of friends, which aims to maintain and enhance political attention" toward the treaty, Kamikawa said in a speech as she chaired a ministerial meeting of the U.N. Security Council on nuclear disarmament and nonproliferation.
The treaty, aimed at banning production of fissile materials, such as highly enriched uranium and plutonium, for use in nuclear weapons, was proposed by then U.S. President Bill Clinton in 1993. But negotiations have not begun because of opposition from Pakistan.
The other members in the FMCT Friends include Britain, France, Germany, Italy and Australia.
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