はしかの感染拡大懸念 海外で流行、国内患者は11人―専門家「ワクチン接種が重要」
麻疹(はしか)が海外で流行し、国内での感染拡大に警戒感が高まっている。3月までに11人の患者が報告され、新型コロナウイルスの流行期だった2020~22年の年間の感染者数を超えた。手洗いやマスク着用のみでは予防が困難なため、専門家はワクチンの定期接種が重要だとしている。
はしかは、感染すると約10日後に風邪のような症状が出て、その後高熱と発疹が現れる。免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症し、先進国でも1000人に1人の割合で死亡する。
日本では08年に1万人超の患者が出たが、定期接種の機会が1歳児と小学校入学前の2回に増えたことなどから、患者数が激減。新型コロナ禍で水際対策が強化された20年は10人、21~22年は6人、23年は28人にとどまった。
一方、海外では流行が拡大。11日時点で日本で確認された患者11人のうち8人は、関西国際空港に到着した国際線の乗客だった。武見敬三厚生労働相は8日の閣議後会見で、「欧州地域の症例報告数は前年度の30倍以上に増加した。国内流行も注意が必要な状況だ」と危機感をあらわにした。
はしかには予防接種が有効だが、世代によって定期接種の回数が異なる。1990年4月1日以前に生まれた人は0~1回にとどまるため、同省は確認などを呼び掛けている。
国立感染症研究所の斎藤智也・感染症危機管理研究センター長は「国際的な往来が活発になり、国内にウイルスが持ち込まれるリスクが高まっている。2回のワクチン接種が重要だ」としている。(2024/03/13-15:06)
Concerns Growing over Measles Outbreak in Japan
Concerns are growing that measles infections may become widespread in Japan as many other countries have been hit by outbreaks.
This year's number of reported patients in Japan had reached 11 as of Monday, already surpassing the full-year numbers for 2020 to 2022 during the COVID-19 pandemic.
As measles cannot be prevented only by washing hands or wearing a mask, medical experts stress the importance of receiving routine vaccinations given under law.
Patients develop symptoms similar to those of cold some 10 days after getting infected, which are followed by a high fever and a rash.
Symptoms appear in almost 100 pct of those not immune to the measles virus. The disease kills one in 1,000 infected people even in developed countries.
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