紅海の物流障害を懸念 能登地震の影響は最小限―世銀エコノミスト
【ワシントン時事】世界銀行のコーゼ副チーフエコノミストは8日、時事通信のインタビューに応じた。中東の紅海周辺でイエメンの武装勢力フーシ派による相次ぐ商船攻撃で物流障害が起きていることについて、「世界経済にとって最も望ましくない問題だ」と懸念を示した。
コーゼ氏はまた、最大震度7を観測した能登半島地震が日本経済に及ぼす影響の評価は「時期尚早」と指摘。打撃は「今のところ最小限にとどまりそうだ」としつつ、サプライチェーン(供給網)に障害が生じる可能性を含め、注視すると語った。
パレスチナ情勢を巡っては、イスラエルとイスラム組織ハマスの激しい戦闘が続く。これを受け、フーシ派による商船攻撃が頻発し、海上輸送の要衝である紅海を避け、南アフリカの喜望峰へ迂回(うかい)する船が増えている。
コーゼ氏は迂回で遠回りになる結果、中国と北欧間の航海時間が約4割延びると指摘。時間に加えて「コストが膨らむ影響は極めて大きい」と強調した。(2024/01/09-23:43)
INTERVIEW: World Bank Worries about Red Sea Disruptions
World Bank Deputy Chief Economist Ayhan Kose has expressed concerns over supply chain disruptions caused by attacks on ships in the Red Sea by Yemen's Houthi militants.
"The recent tensions in the Red Sea and Suez Canal are the last thing the global economy needs," Kose said in an interview with Jiji Press on Monday.
Regarding the 7.6-magnitude earthquake that struck the Noto Peninsula in central Japan on Jan. 1, Kose said, "It's too early to have an assessment of the impact on the Japanese economy."
But "so far, the observations suggest that the impact is going to be minimal," Kose said, although he added that it remains to be seen how things will play out given that there are many other "hot spots" in the global economy.
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