EVシフト加速、ルノーと対等に 日産、26日に創立90年
日産自動車は26日、創立から90年を迎える。1990年代のバブル崩壊後に経営難に陥り、99年に仏自動車大手ルノーから資本支援を受けて経営を再建。24年後の今年、日産はルノー優位だった資本関係を対等にすることに成功した。電気自動車(EV)と独自技術を搭載したハイブリッド車の販売拡大戦略の加速で成長を狙うが、中国市場での苦戦など試練が続く。
「この成果を世界の他の工場にも広げていく」。今月初旬、栃木工場(栃木県上三川町)に集まった報道陣に菊池英司工場長は胸を張った。EV「アリア」などを生産する同工場には、ボディーとバンパーを一体塗装したり、モーターの銅線を全自動で巻き付けたりする最新鋭設備が並ぶ。日産は2030年度までに電動車27車種の投入を計画、栃木の効率的な生産ノウハウの共有を計画実現の切り札と位置付ける。
日産にとって90年の節目と重なる23年度は、規模拡大路線からの脱却を4年計画で進める事業構造改革の最終年度。ルノーから99年に迎え、社長、会長を務めたカルロス・ゴーン被告が追求した過度な販売台数の拡大は狙わず、収益性の確保に重点を移している。今年7月には、ルノーの日産株保有比率を43%から15%に引き下げ、持ち合う株式を15%ずつとする契約も結んだ。
脱ゴーン路線を主導する内田誠社長は11月、24年3月期の連結業績予想を上方修正したが、レバノンに逃亡したゴーン被告はオンラインで面会した日本の弁護士に「円安の影響で業績が過大に良くなっているだけ」と語ったという。
EVの競争力を強化し、批判されない利益成長を実現することが現経営陣の課題となる。中国市場では地元メーカーに押され、日産の販売台数は落ち込んでおり、中国事業の再建も急務だ。
日産は今月14日、横浜市内に関係者を招き90年の式典を開いた。日産によると、内田氏は「他のやらぬことをやる」との創業の精神に触れた上で「初心に戻り、未来に向かってさらなる飛躍を目指す」との決意を示した。(2023/12/24-07:11)
Nissan to Mark 90th Anniversary Tues.
Japanese automaker Nissan Motor Co., which is undergoing major changes such as the levelling of capital ties with France's Renault SA and a shift to electric vehicles, is set to mark its 90th anniversary Tuesday.
Nissan suffered financial difficulties following the collapse of Japan's bubble economy in the 1990s, and rebuilt operations after receiving capital support from Renault in 1999. This year, the automaker succeeded in reforming the once Renault-dominated alliance.
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