独自の生成AI提供へ ビジネス利用想定―NEC・森田社長
NECの森田隆之社長がオンライン形式でインタビューに応じ、文章や画像を自動で作成する生成AI(人工知能)について、顧客への提供を視野に「独自AIも含めた研究開発を進めている」と明らかにした。ビジネスで利用できるよう、偽情報の拡散や著作権侵害などのリスクを乗り越えるために「さまざまな技術やサービスの準備をしている」といい、近く生成AIに関するビジネス戦略を公表する方針。
生成AIの開発は米国を中心に急ピッチで進む一方、日本勢は出遅れている。まだ大手企業を中心に利用され始めたばかりで、独自開発を表明したのは日立製作所など一部に限られる。森田氏は生成AIについて「インターネットの登場に匹敵するぐらい、社会のあらゆる所に影響を及ぼす」と指摘し、開発と事業化を急ぐ考えを示した。
NECは5月、社内業務に対話型AI「チャットGPT」の利用を始めた。ノウハウを蓄積して利用範囲を広げるほか、AIを活用した新たな企業向けサービスの種を探る。
森田氏は、同社のビジネスと関わり合いが大きい宇宙・防衛分野に関して「宇宙は経済安保上、必須の領域になってきている」との見方を示した。通信事業などと組み合わせて引き続き研究開発を進める考えで、「しっかりと貢献し、国の要望に応えていきたい」と述べた。(2023/06/06-07:05)
INTERVIEW: NEC to Provide Own Generative AI
Japanese electronics maker NEC Corp. aims to offer clients its own generative artificial intelligence services, President Takayuki Morita has said.
"We are conducting research and development, including on our own AI," Morita said in a recent online interview.
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