電力、燃料高で8社赤字 財務基盤悪化―23年3月期
電力大手10社の2023年3月期連結決算が28日に出そろい、純損益は中部電力と関西電力を除く8社が赤字に陥った。液化天然ガス(LNG)や石炭の価格高騰が直撃。中国電力、北陸電力、沖縄電力は赤字幅が過去最大だった。各社は家庭向け規制料金の値上げで収支改善を目指すが、財務基盤の悪化が進んでいる。
電力会社は「燃料費調整制度」に基づき、燃料価格が上昇した分を一定程度利用者に転嫁できる。しかし、全社とも転嫁できる上限に達し、超過分を負担している。10社合計の負担額は5000億円規模に上った。
収支の悪化を受け、東京電力ホールディングスなど7社は電気料金の値上げを経済産業省に申請したが、料金改定は6月以降の見通し。このため、7社は24年3月期業績予想の公表を見送った。東電の場合、値上げが1カ月遅れると収支は150億~200億円悪化する。(2023/04/28-20:48)
8 Major Japan Power Firms Post Annual Net Losses
Eight of Japan's 10 major power suppliers logged net losses in the year through last March amid surging prices for liquefied natural gas and coal, underscoring that they are struggling with deteriorating finances.
Of them, Chugoku Electric Power Co. , Hokuriku Electric Power Co. and Okinawa Electric Power Co. posted record losses.
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