地方訪問、本格再開へ リモートで交流重ね―両陛下、コロナ下で模索
天皇、皇后両陛下は1日、国体出席に伴い栃木県を訪問された。新型コロナウイルス感染拡大以降、地方行事にリモートでの出席を続けてきた両陛下は、人々との触れ合いを重視したいとの意向がある一方、感染拡大への懸念から模索を続けてきた。22~23日には即位後初めて沖縄を訪問する予定で、地方訪問を本格化させる。
「国民の中に入り、国民に少しでも寄り添うことを目指し、国民と接する機会を広く持つよう心掛けてまいりました」。2019年2月、即位を控えた天皇陛下は、記者会見でこう述べた。即位後から20年1月にかけ、全国植樹祭や国体など恒例の地方行事や、台風で被災した宮城、福島両県訪問などで、皇后さまと13府県を訪れた。
しかし、20年に国内でコロナが初めて確認されると、恒例の地方行事は相次いで開催見送りとなった。両陛下はお住まいに専門家らを招いて話を聞いていたが、同年11月以降、関係先の視察にリモートを取り入れた。21年5月の全国植樹祭で陛下は、島根県大田市の会場に向け、「全国各地で感染症対策などに力を尽くされている方々に、改めて深い敬意と感謝の意を表します」と画面越しに語り掛けた。
今年に入り、秋篠宮ご夫妻ら他の皇族方は徐々に地方での活動を再開。一方、両陛下の活動は依然として東京都内での式典出席などに限られ、6月に滋賀県で開かれた全国植樹祭にもリモートでの参加だったが、9月に訪英し、皇室と深い親交があったエリザベス女王の国葬に参列した。
側近によると、両陛下はお二人が地方に赴くことで沿道などに多くの人が集まり、感染を拡大させる可能性を懸念しており、地方訪問に対し慎重に検討が続けられてきたという。
宮内庁の西村泰彦長官は「両陛下が自らの目で地方事情をご覧になり、地方で暮らす方の思いを受け止めることに大きな意義がある」と話している。(2022/10/01-13:35)
Japan Emperor, Empress Restarting Regional Visits
Japan's Emperor Naruhito and Empress Masako are restarting regional visits after holding back from trips outside Tokyo in recent years amid the COVID-19 crisis.
On Saturday, the Imperial couple made a one-day trip to Tochigi Prefecture, eastern Japan, and attended the general opening ceremony of the National Sports Festival in the prefectural capital of Utsunomiya.
It was the couple's first domestic trip outside Tokyo since the start of the pandemic.
Over Oct. 22-23, Emperor Naruhito and Empress Masako are slated to visit the southernmost prefecture of Okinawa for the first time since the Emperor's ascent to the throne in May 2019.
While having attended regional events online amid the coronavirus crisis, the Emperor and the Empress attach importance to promoting in-person interactions with the public. They have considered such face-to-face exchanges cautiously, however, due to concerns over a spread of novel coronavirus infections.
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