2022.08.24 07:13Business

美術品売り上げ10倍超に 現代アートけん引、地方店も再生―大丸松坂屋社長

 大丸松坂屋百貨店(東京)の沢田太郎社長はインタビューに応じ、絵画や工芸品など美術品の年間売上高を、現在の100億円弱から将来的に10倍超の1000億円規模に引き上げる意向を明らかにした。豊富な外商顧客データや自社メディアを活用、若年層を中心に人気が広がる現代アートをけん引役に、地方店再生にもつなげたい考え。
 沢田社長は「百貨店が生き残るためには、アートなど他にはない得意分野を増やすべきだ」と強調した。
 新型コロナウイルス下で高まった高額商品需要に加え、主に若手経営者らの間で広がる現代アートブームも追い風に、百貨店の美術品関連売り上げは好調に推移している。
 これを踏まえ、同社は3月、松坂屋上野店(同)の美術スペースを約2倍に拡張、誰でも作品を展示できる「貸し画廊」としても利用できるようにした。オープン企画として開催した東京芸術大学の学生によるグループ展には幅広い層の顧客が来店し、好評を博したという。
 1月にはアートに関する自社メディア「ARToVILLA(アートヴィラ)」をインターネット上に開設、芸術の魅力を発信する取り組みも始めた。沢田社長は「新人や若手もサポートし、アートに関する裾野を広げたい」と述べた。
 美術品への関心は地域を問わず高まりを見せており、グループの高知大丸(高知市)が昨年2月に行った即売会では10日間で5000万円の売り上げを計上した。沢田社長は「地方でもアートを家に飾りたいという方は多い」と指摘。アートを通じ、低迷する地方店を盛り上げたい考えだ。(2022/08/24-07:13)

2022.08.24 07:13Business

INTERVIEW: Daimaru Matsuzakaya to Increase Art Sales More Than 10-Fold


Daimaru Matsuzakaya Department Stores Co. aims to increase annual sales of fine arts by more than 10-fold in the future, its president, Taro Sawada, has said in a recent interview.
   The unit of J. Front Retailing Co. hopes to boost sales of items such as drawings and crafts from the current level of slightly under 10 billion yen to about 100 billion yen a year, utilizing its extensive data on direct sales clients and its online media.

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