2022.06.06 23:11Business

東芝取締役選任案、「公平性欠く」　ファンド出身候補が買収案選定―綿引社外取

　東芝が２８日の定時株主総会で諮る取締役候補をめぐり、大株主の投資ファンド出身者２人の選任案に反対する綿引万里子社外取締役（元名古屋高裁長官）が６日、東京都内で報道陣の取材に応じた。反対理由として「取締役会構成の多様性、公平性、バランスを欠くと判断せざるを得なかった」と語った。
　綿引氏はまた、２人が選任された場合に、東芝は２人を買収案選定の特別委員会メンバーとし、退任するまで継続する約束をしていると明らかにした。その上で、「このような『不平等条約』を受け入れてまで２人を招聘（しょうへい）することは許容できない」と表明した。
　東芝は総会で、大株主の米資産運用会社ファラロン・キャピタル・マネージメントと米エリオット・マネジメントの幹部２人を含む取締役候補１３人の選任案を諮る。
　綿引氏は「反対意見を述べたことで取締役会が分裂しているとは考えていない」と強調したが、総会直前に現職の社外取締役が提案に反対を表明するのは異例で、東芝の迷走ぶりを改めて印象付けた。
　綿引氏は、現在の社外取締役のうち４人がファンド推薦であると指摘。２人を受け入れるには、現在のファンド推薦取締役と交代することや、利益相反を回避する合意書を締結することが必要だったとの考えを示した。
　東芝は６日に総会の招集通知を公表し、その中に綿引氏がファンド出身候補２人の選任に反対したことが注記された。（2022/06/06-23:11）

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2022.06.06 23:11Business

Toshiba Director Selection Rapped by Outside Director

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Toshiba Corp. outside director Mariko Watahiki on Monday criticized the Japanese electronics and heavy machinery giant over its selection of board director candidates proposed to shareholders.
Former judge Watahiki, a member of the Toshiba board's nominating committee, had expressed opposition to the nomination of two new director candidates from foreign investment funds that are major shareholders of Toshiba.