135億光年先の銀河か 観測史上最遠の可能性―東京大など
東京大と早稲田大などの国際研究チームは7日、すばる望遠鏡(米ハワイ島)などが撮影した観測データの中から、135億光年先にあるとみられる銀河を発見したと発表した。追加観測で距離が確定すれば、米ハッブル宇宙望遠鏡の記録(134億光年先)を上回り、観測史上で最も遠い銀河となる。論文は米科学誌アストロフィジカル・ジャーナルに掲載される。
遠方から放たれた光は、長い時間をかけて地球に到達する。135億光年先の観測は、宇宙誕生から約3億年後を見ていることになり、初期宇宙の様子を知る手掛かりになると期待される。
東京大の播金優一助教らは、すばる望遠鏡などが撮影した70万個以上の天体データを解析。遠方銀河の理論予測と特徴がよく一致する天体「HD1」を発見した。アルマ電波望遠鏡(南米チリ)による観測で、これが135億光年先にあるとみられることも分かった。
科学的な断定には、アルマ望遠鏡による追加観測が必要という。昨年12月に打ち上げられた米ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)による観測も予定されており、詳細な距離や特徴も分かると期待されている。
播金助教は「JWSTによる観察で、初期の宇宙でどのような銀河が生まれたのかが分かるだろう」と話している。(2022/04/07-17:29)
Japan Astronomers Find What May Be Farthest Galaxy Ever
An international team including Japanese astronomers said Thursday that it has spotted what may be the farthest galaxy ever observed, using observation data collected by Japan's Subaru Telescope.
The galaxy, called HD1, is thought to be 13.5 billion light-years away from Earth. Additional observations are necessary to confirm the distance.
The galaxy was observed as it existed some 300 million years after the big bang, because the light coming from it traveled 13.5 billion light-years to reach Earth. Observations of the galaxy are thus expected to provide insight into what the early universe was like.
The team includes researchers of the University of Tokyo, Waseda University, the University of Tsukuba, Nagoya University and the National Institute of Technology's Toba College.
The finding will be published in the Astrophysical Journal, a U.S. scientific journal.
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