プライム経過措置、長引かせず 24年に期限明示も―山道東証社長
東京証券取引所の山道裕己社長はインタビューに応じ、4月に発足する最上位「プライム市場」の基準を満たさない企業に東証1部からの移行を暫定的に認める「経過措置」の期間について「9~10年はない。常識的な線になる」と述べ、過度に長引かせない考えを強調した。その上で、上場企業に順守を求めるコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)を2024年に改訂する際に、期限を明確化する可能性を示した。
再編に当たり、上場基準をクリアできない企業も達成に向けた計画書を提出すればプライム市場に移行できる。ただ、経過措置の期間は「当分の間」と曖昧で、企業や投資家から明確化を求める声が上がっている。
経過期間中、各社は計画の進捗(しんちょく)状況を毎年開示する。山道氏は「1、2年は(進捗を)見る必要がある」と、実態を踏まえて期限を決める方針を示した。対応が遅い企業には計画の見直しを求める考えも示唆した。
山道氏はプライムの流通株に関する基準について、海外市場に比べて「突出して厳しい」と説明。新規上場と上場維持の基準をそろえるなど制度を厳格化しており、企業に継続的な価値向上を促すと訴えた。
その上で、「改革は登山の登り口」と指摘。市場の活性化に向け、上場基準や情報開示ルールなどのさらなる強化に前向きな姿勢を見せた。(2022/01/11-20:33)
INTERVIEW: TSE Prime Listing Transition Period Not Too Long
The transition period during which companies currently listed on the first section of the Tokyo Stock Exchange can join the new Prime section without meeting its requirements will not be too long, Hiromi Yamaji, chief of the exchange's operator, said in a recent interview.
"It won't be nine to 10 years," Yamaji, president and CEO of Tokyo Stock Exchange Inc., said of the transition period. "It will be within a reasonable period."
First-section firms that do not qualify for the new top tier after the market realignment on April 4 can still join it by submitting plans for meeting the requirements during a transition period.
The TSE has yet to set a clear end date for the transition period, leading to calls from both companies and investors to settle on a concrete deadline.
Yamaji said that the TSE may clarify the deadline when the exchange revises its corporate governance code in 2024.
最新ニュース
-
長期金利、1.200%に上昇=13年8カ月ぶり高水準
-
イオン、赤字156億円=店舗閉鎖で損失―24年3~11月期
-
全トヨタ労連、昨年超える要求=春闘方針、ベア水準は示さず
-
山之内すずさんが一日通信指令=「110番の日」で警視庁
-
J1広島のジャーメインが意気込み=目標は「20得点以上」
写真特集
-
【高校通算140本塁打の強打者】佐々木麟太郎
-
【駅伝】第101回箱根駅伝〔2025〕
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕