2021.11.10 20:54Nation

がん10年生存率58.9% 05~08年診断、改善続く―国立センター

 国立がん研究センターなどの研究班は10日、2005~08年にがんと診断された患者の10年後の生存率が58.9%だったと発表した。生存率は16年の初公表以降、改善傾向が続いており、前回調査(04~07年に診断)より0.6ポイント上昇した。
 研究班は、全国がんセンター協議会に加盟する27都道府県の医療機関32施設で診断を受けた約12万1000人を集計。がん以外の死因の影響を除いて生存率を算出した。
 部位別では、前立腺がんが最も高い99.2%だった。他は乳がん(女性)87.5%、大腸がん69.7%、子宮頸(けい)がん68.2%、胃がん67.3%、肺がん33.6%、肝臓がん17.6%などだった。早期発見が難しい膵臓(すいぞう)がんが6.6%で最も低かった。
 研究班メンバーの群馬県衛生環境研究所の猿木信裕所長は「集計は15年前に診断された患者も対象で、その後、新たな診断法や治療法が開発されている。生存率は数字だけを見て不安に思うのではなく、主治医らに相談する際の参考にしてほしい」と話す。
 研究班は、11~13年に同じ32施設で診断を受けた約15万2000人について、5年生存率も集計した。がんは診断から5年が治癒したかどうかの目安にされることが多いが、生存率は全体で68.9%となり、前回調査(10~12年に診断)より0.3ポイント上昇した。最高は前立腺がん(100%)、最低が膵臓がん(12.1%)となり、10年生存率と同様の傾向が見られた。
 詳細は全国がんセンター協議会のウェブサイトhttps://www.zengankyo.ncc.go.jp/etc/index.htmlに掲載されている。(2021/11/10-20:54)

2021.11.10 20:54Nation

Japan 10-Year Cancer Survival Rate Rises to 58.9 Pct


The 10-year survival rate of people diagnosed with cancer in 2005-2008 stood at 58.9 pct in Japan, staying on a rising trend, a survey showed Wednesday.
   The rate rose 0.6 percentage point from the previous survey covering those who received cancer diagnoses in 2004-2007, according to the survey by a team including the National Cancer Center.
   The 10-year rate was on the rising trend since its first disclosure in 2016.
   The latest survey covered some 121,000 people diagnosed at 32 medical institutions belonging to the Japanese Association of Clinical Cancer Centers in 27 of the country's 47 prefectures.
   The rate is based on data excluding deaths caused by factors other than cancer.

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