自民堅調、安堵の声 甘利氏辞意、岸田首相は立て直し急ぐ【21衆院選】
自民党は衆院選で議席減の見通しとなったが、事実上の「勝敗ライン」と目された単独過半数233を確保し、党内に安堵(あんど)の声が漏れた。ただ、岸田文雄首相(党総裁)は小選挙区で敗れた甘利明幹事長から辞意を伝えられ、態勢の立て直しを迫られる。
「国民に認められた。しっかり政権運営、国会運営をしていく」。首相は1日未明、自民党本部で記者団にこう強調した。
党内では、9月末の総裁交代を受けて逆風は和らいだとの見方が大勢を占めると同時に、野党の候補一本化を踏まえて公示前勢力(276)から一定の議席減は織り込んでいた。
首相周辺は「大崩れせず、よく持ちこたえた」と指摘。党関係者は「単独過半数はびっくりだ。これが実力ということになる」と手放しで喜んだ。
議席減に対しては、安倍政権時代に起きた森友・加計学園問題など長期政権の弊害と言える不祥事を理由に挙げる向きが党内に多い。菅政権でも新型コロナウイルス対応に関する説明不足が批判された。
総裁選後の人事も要因とみられている。刷新感を出すよりも、安倍晋三元首相や麻生太郎副総裁への配慮を優先。人気者の河野太郎前規制改革担当相ら「小石河連合」の要職起用を見送った。党中堅は「首相は安倍・菅政権を継承したと受け止められた」と指摘した。
甘利氏は現金授受問題を引きずり幹事長に就任。自身の苦戦情報を受け、終盤は地元に張り付いた。党関係者は「こんな幹事長は見たことがない」とあきれ顔で、岸田派議員は「失敗人事だった」と語った。
首相に対しては、就任から間もないこともあり、現段階で責任論は強くない。ただ、来年夏に参院選を控え、党の「顔」として疑問視する見方は残っており、参院側から「何をやりたいのか分からず、有権者に支持されていない」(若手)との危機感が漏れた。(2021/11/01-02:28)
FOCUS: LDP Relieved at Solid Election Results
Members of the Japanese ruling Liberal Democratic Party were relieved to see the party secure an absolute stable majority, or 261 seats, alone in the House of Representatives in Sunday's election for the lower chamber of the Diet, the country's parliament.
The sense of relief came even though the LDP's seats decreased from before the election was called.
Winning a single-party majority, or at least 233 seats, was seen as the effective boom-or-bust threshold for the LDP, which had 276 seats before the Lower House was dissolved on Oct. 14. But it turned out that the party secured way more seats.
"Having won public trust, we'll steadily manage the government and the Diet," Prime Minister and LDP President Fumio Kishida told reporters in the early hours of Monday.
Many LDP members shared the view that the headwind the party had to go against weakened after the late September resignation of then Prime Minister Yoshihide Suga, whose popularity ratings had plunged partly over the government's COVID-19 responses. They had anticipated that the party would lose some seats, given that the opposition camp fielded unified candidates.
最新ニュース
-
金融庁長官ら処分=出向中の裁判官告発で
-
最先端半導体の支援拠点=企業に開放、国が設置検討
-
桜花学園、2回戦進出=全国高校バスケット
-
鈴木「どんな場面でも」 プロ野球
-
中距離ミサイル調達を計画=フィリピン軍
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕