自民「233」、立民「140」 岸田首相、枝野氏の求心力左右―衆院選、注目の数字【21衆院選】
31日投開票の衆院選(定数465)は、自民党が単独で過半数の「233」を確保できるかが焦点だ。届かなければ、来年夏の参院選の「顔」として、岸田文雄首相(党総裁)に疑問符が付きかねない。立憲民主党の枝野幸男代表にとっては、過去の事例を踏まえた「140」が、今後の求心力を左右する目安となりそうだ。
与党の公示前勢力は、自民党276、公明党29の計305。首相は「与党で過半数」を勝敗ラインに掲げる。
今回、野党は7割を超える小選挙区で候補者を一本化。過去3回の衆院選で、自民党はいずれも280以上を獲得したが、党関係者は「野党が弱すぎて実力以上だった」と議席減を織り込む。
もっとも、首相の目標は70減でも達成可能な「最低ライン」の数字。実際は「単独で過半数」が党内の共通認識だ。それでも議席を大きく減らす想定だが、政権幹部は「230台なら党内政局は起きない」との見通しを示した。
首相は公示後のNHK番組で「与党過半数から上乗せしたい」とも強調した。計17の常任委員長ポストを独占した上で委員の半数を占める「安定多数」の244、委員数でも野党を上回る「絶対安定多数」の261を超えると、国会運営の主導権を確保できる。
一方、立民の公示前勢力は110。党内では140を勝敗ラインとみる向きが多い。2003年の旧民主党と旧自由党の合併に伴う衆院の議席数は137。直後の衆院選で躍進したことが土台となって、09年の政権交代につながった。党関係者は「140を獲得すれば、幹部は『勝利』と宣言するだろう」と指摘した。
ただ、今回は野党間の合流・共闘が進展。新型コロナウイルス対応や「政治とカネ」の問題などで、政府・与党に対する世論の反発も根強い。このため、党内には「140は最低ライン。政権を狙うなら150以上を目指すべきだ」との声もある。
憲法改正の発議に必要な議席数は、定数の3分の2となる310。公示前勢力は、与党と改憲勢力と目される日本維新の会、国民民主党の4党で計324だ。(2021/10/30-20:43)
ELECTION INSIGHT: 233 Seats Seen as Make-or-Break Line for Kishida's LDP
Many in Japan's ruling Liberal Democratic Party have set 233 as the number of seats the party must win in Sunday's general election for Prime Minister Fumio Kishida to maintain the confidence of party members as the face of the ruling bloc.
Meanwhile, the common view within the Constitutional Democratic Party of Japan is that 140 is the number of seats that could make or break the main opposition party and its leader, Yukio Edano.
Failure of the LDP to win 233 seats, a simple majority of the 465-member House of Representatives, the lower chamber of parliament, could result in calls for Kishida to step down as party leader ahead of the triennial election for the House of Councillors, the upper chamber, next summer.
Before the Lower House was dissolved earlier this month for the election, the LDP had 276 seats, while its junior coalition partner, Komeito, had 29, bringing the total number of seats in the ruling camp to 305.
Kishida has set a combined simple majority for the ruling coalition as his minimum target.
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